【スポニチ評論家座談会~大阪編(2)】総合力で抜けるソフトバンク 田中将加入で投手力充実の楽天追う

[ 2021年3月24日 08:00 ]

<プロ野球順位予想評論家座談会>  順位予想座談会を行ったスポニチ評論家の面々 (前列左から関本賢太郎氏、大野豊氏、鈴木啓示氏、赤星憲広氏、後列左から片岡篤史氏、野村謙二郎氏、亀山つとむ氏、広澤克実氏、新井貴浩氏) (撮影・成瀬 徹)  
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 鈴木啓示 優勝予想がソフトバンクばかりになるのは仕方ないと正直思う。西武や楽天がどれだけ意地を見せることができるか。ロッテも昨年は一時首位に立った。いいところに行く力はつけてきたと思う。

 大野豊 総合力では、やはりソフトバンク。楽天は田中将が帰ってきて先発陣はそろった。中継ぎ、抑えがはまれば面白い存在でソフトバンクに対抗できる。ロッテも粘り強さはあるし、オリックスも今年は期待できる。楽しみな投手が多い。課題は競り合いに弱かった得点力をどう上げるか、と捕手をどう使っていくか。西武は2年連続4点台のチーム防御率がどれだけ改善できるかがポイントだ。3点台にできれば、上位争いに加わることができる。

 野村謙二郎 ソフトバンクと楽天の“携帯対決”になりそうだね。ソフトバンクはスピードでプレッシャーをかけて、いい投手でも攻略できるという戦い方を知っている。投手陣もそろっているのが強みだ。倒すとすれば、1番手は楽天になる。田中将が加わって先発陣はすごいからね。西武は投手陣がちょっときつい。

 広澤克実 ソフトバンクに死角があるとすれば、おごり。それしかない。監督が誰でも勝てるとか思っているようだと足をすくわれることもありうる。西武がリーグ優勝したときには打線で圧倒した。そんな爆発力がソフトバンクを止めるには必要になってくる。

 亀山つとむ 楽天、オリックスを上位にして、ソフトバンク3位という予想にした。負かすとすれば、この2チーム。オリックスは優勝は正直厳しいけど、昨年途中から中嶋監督になって、2軍から積極的に選手を上げたことでチームに活力が出ている。

 片岡篤史 ソフトバンクは育成からどんどん選手が出てきて、層が厚い。楽天やオリックスは監督が毎年のように代わる。個人的にはそういう球団が勝っていいのかと思う。西武は本塁打が出やすい本拠地のメリットをどう生かせるか。日本ハムは有原が抜けた穴が大きい。ロッテは藤原、安田という若手主力に加え、山口がいい。新人でショートの小川も楽しみだ。佐々木朗にも注目したい。阪神OBの今岡ヘッドにも頑張ってほしい。

 野村 佐々木朗は注目できる投手だが、投げなさすぎ。契約があるのかもしれないけど、もっと使ってチームを活気づければと思うね。

 関本賢太郎 楽天、ソフトバンク、西武をAクラスとしてみました。楽天は田中将の復帰と、震災から10年の東北復興というプラスアルファで盛り上がるんじゃないかと思っている。西武は投手力は弱いが、打線にはそれを上回るだけの力がある。

 新井貴浩 田中将が戻った楽天が注目です。数字以外の部分でもチームに与えるものは大きいはず。経験値が高いので、(15年にメジャーから広島に復帰した)黒田(博樹)さんのように、いろんなものを若手に伝えることができると思う。ソフトバンクと最後まで争う形になるのでは。日本ハムは個人的に好きなチーム。もともと前評判が高くないときにいい成績を残す傾向がある。1年違いの清宮、野村のコンビがシーズンの中で力を伸ばすんじゃないかと期待している。

 赤星憲広 ソフトバンクは若手を育てて、主力がケガしても誰かが出てくる。中継ぎ陣も150キロ台ばかり。千賀は出遅れてるけど、これまで伸び悩んだ田中が今年は出てきそうな雰囲気がある。総合的に強いのは間違いない。楽天は投手陣がそろってきたし、野手では3年目の辰己がブレークしたら面白いと思っています。日本ハムは下にしましたが、野手で見るとAクラスの力はあります。

 ※座談会(3)に続く。

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