ヤクルト・ドラ5並木 並じゃない足発揮、内野安打に二盗も決めた「まずは足でトップを」

[ 2021年2月18日 05:30 ]

練習試合   ヤクルト2-1DeNA ( 2021年2月17日    浦添 )

<ヤ・D>初回無死、三塁内野安打を放ち一塁を駆け抜ける並木。左は中井(撮影・島崎 忠彦)
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 「並」じゃない足を遺憾なく発揮した。4回無死。ヤクルト・並木は打球がバウンドして投手の頭上に高く弾む間に1メートル70の小柄な体を加速させた。投手・京山のミスを誘う。無理もない。4秒を切れば俊足とされる一塁到達タイムは手動計測ながら右打者では驚異の3秒93。朝の雨で水気を含んだグラウンドも、ものともしなかった。

 「1番の仕事は出塁が一番大事。スタートは悪かったですけれど、盗塁も決められて、点に絡めてよかった」

 記録は京山の失策ながら出塁すると、直後にドラフト4位・元山(東北福祉大)の打席の初球ですかさず二盗に成功した。無安打ながらあっという間に無死二塁。元山の中越え二塁打で先制のホームを踏んだ。初回も三塁前のボテボテの当たりで内野安打。いきなり快足ぶりを披露した。

 独協大初のプロ野球選手で公式戦では失敗なしの24盗塁。19年12月の大学日本代表合宿では50メートル走で手動計測で5秒32をマークし「サニブラウンに勝った男」こと日本ハムのドラフト2位・五十幡(中大)の5秒42を上回った。今季初の対外試合だったDeNAとの練習試合に「1番・中堅」で並木を抜てきした高津監督も「足場が悪かったけれど、あのスピードが出せるのは凄い戦力」と評した。

 ボクシングで6階級制覇した伝説のボクサーに似ていることでチーム内のニックネームは「パッキャオ」。並木は「まずは足でトップをとってから、走攻守という形でできたら」と言葉に力を込める。目指すはスピードスター。「並」の選手で終わるつもりはない。(青森 正宣)

 ▼ヤクルト・杉村打撃コーチ(俊足をアピールも右飛、遊飛もあった並木について)彼がお金を稼ぐにはゴロを打つ必要がある。まだやることだらけ。

 ▼DeNA・東野峻ゲームアナリスト いい走力を持っている。(ソフトバンクの)周東と比べるとスタートはまだまだだけど、持っている力を見せつけたね。

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