阪神ドラ3木浪、開幕スタメン見えた 楽天・岸から適時打「体が反応」

[ 2019年3月9日 05:30 ]

オープン戦   阪神1―7楽天 ( 2019年3月8日    倉敷 )

3回2死三塁、木浪は右前適時打を放つ(撮影・大森 寛明)
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 今度は球界を代表するエースを仕留めた。阪神は、8日の楽天戦(倉敷)で0―5の3回2死三塁で第1打席は二ゴロに倒れていた木浪が、集中力をグッと高めて左打席に入った。1ストライクからの、岸の得意とするチェンジアップをしぶとく右前へ。連日の猛アピールで、開幕1軍どころか開幕スタメンの可能性も浮上した。

 「準備だけはしっかりしようと思って打席に入りました。1打席はできなかったので。(チェンジアップに)体が反応しました」

 第4打席でも右前打し、4打数2安打。オープン戦5試合で11打数5安打、打率・455となり、今春の実戦13試合では33打数17安打、驚異の・515をマークしている。何より、昨季パ・リーグの最優秀防御率のタイトルを獲得した右腕との初対戦で安打するあたりが非凡だった。

 他の選手の奮起を期待する矢野監督は「毎日、木浪やな」と苦笑い。それでも「岸からも1本打てたしね。いろんな部分でまた前進したかなとは思う」と評価は上がる一方だ。三塁の守備では初失策も記録したが、今後は社会人時代に本職だった遊撃手でも起用したい考えを示した。

 「ショートもどこかで使いたいなと思っている。スタメンというのも本人がたぐり寄せていると思う。どうなるかは残り試合でね」

 春季キャンプMVPの正遊撃手候補・北條がオープン戦では目立たない。一方で、三塁には4番候補の大山がいる。木浪が新人で開幕スタメンを飾れば16年高山以来。「開幕・遊撃」となれば、04年鳥谷以来の華々しいデビューになる。

 試合後に取材対応し急いで帰りのバスに向かったが、ロッカールームに忘れ物をして慌ててUターン。グラウンド外ではまだまだ初々しいが、プレーぶりは新人離れしている。「思い切ったスイングが自分の中でできているのが結果につながっていると思います」。爽やかな横顔に頼もしさすら漂い始めた。(山添 晴治)

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2019年3月9日のニュース