巨人・坂本、復活１番弾　原監督「気分転換」新オーダーいきなり

オープン戦   巨人１―７オリックス （ 2019年3月8日    京セラＤ ）

初回無死、坂本勇は左越えにソロを放つ（撮影・西尾　大助）
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　本来の姿が戻ってきた。巨人は８日、オリックス戦に１―７で敗れた。それでも、オープン戦で今季初めて１番で先発出場した坂本勇人内野手（３０）が初回に左翼へ１号となる先頭打者アーチを放つなど、２安打。オープン戦はここまで３番で打率・１３３と不振だった主将が復調気配を見せた。

　今季は初めてだが、昨季は主戦場。坂本勇の「１番」。３番から打順を上げ、状態を上げた。

　「コンパクトに打つことを心掛けた。泳ぎ気味でしたが内容は良かった」。初回先頭。フルカウントからエップラーの６球目、低めのカットボールに下半身でこらえた。ライナーで左翼に運ぶオープン戦１号。シーズンで通算１７度記録する先頭打者弾だ。

　原監督は「（打順は）いろいろ模索ということ。勇人自身もちょっと、出ていなかったので気分転換」という狙いを明かした。オープン戦過去５試合は３番で１５打数２安打、レギュラー陣で最低の打率・１３３。６試合目で初めて「２番・丸、３番・坂本勇」から、「１番・坂本勇、３番・丸」に組み替えた。

　昨季は出場１０９試合のうち、１番で９２試合に先発出場した。自身に「打順は何番でも変わらない」という考えがあるが、昨季キャリアハイの打率・３４５をマークした打順だ。７回も中前打し、オープン戦初の２安打。「ホームラン以外も全部の打席で感じが良かった」と本来の坂本勇が戻ってきた。

　今春キャンプでは沖縄に戻った際に大歓声を浴びた。フリー打撃の時だ。昨年は場内アナウンスで、長野のイタズラで「平成のモテ男」と紹介されたが、今年は「女性ファンの皆さん安心してください。今年も独身で那覇に戻ってきました、坂本勇人選手です」だった。思わず自身も吹き出した紹介。この日チームは敗れたが、チームの顔である主将の復調は安心感が湧く。

　「いいタイミング、イメージを継続していきたい」。原監督が基本線とする３番、さらに１番も柔軟にこなせる坂本勇が本調子ならば、上位打線にバリエーションが生まれる。　（神田　佑）