清宮、面談でDeNA筒香育成法逆質問 10球団から熱烈アピール

[ 2017年10月3日 05:30 ]

DeNAとの面談で筒香(右)の育成方法について質問した清宮。侍4番に興味津々
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 26日に行われるドラフト会議の目玉となる早実・清宮幸太郎内野手(18)が2日、東京都内の同校で広島、日本ハム以外の10球団と面談に臨んだ。各球団がアピール合戦を繰り広げた中、DeNAは清宮から質問された筒香嘉智外野手(25)の育成方法を紹介。西武・渡辺久信SD(52)は中村剛也内野手(34)ら高卒野手が数多く主力に育っているチーム状況を説明した。

 各球団の持ち時間が30分。育成方針、施設面の話題が大半を占める中で、清宮が目を輝かせたのは、侍ジャパンで4番を務めたDeNA・筒香の話題だった。

 同じ左打者で、同じ長距離砲。高校通算最多とされる111本塁打を誇るスラッガーは「どうやって、あんなふうになったんですか?」と自ら切り出し、DeNAの吉田孝司スカウト部長も「育成方法を聞きたいんだな」と感じたという。

 DeNAは高卒選手を2軍でじっくりと課題を克服させて育てる。筒香は1年目からイースタン・リーグでは26本塁打を記録したが、球団関係者は「(当初から)筒香は別格だったが、簡単には1軍に上げなかった。守備とかの課題をつぶして、満を持して1軍に上げた」と振り返る。

 15年にはドミニカ共和国のウインターリーグに参戦するなど、海外での武者修行も後押し。昨季は44発を放って本塁打王を獲得した。9月22日に行ったプロ表明会見では「やるからには、そこ(日本代表)を目指していかなくてはいけない」と口にした清宮だけに、筒香の成長過程は何よりも興味深かった。

 高卒スラッガーの育成に定評のある西武は、門外不出の育成方針を示した資料を持参。渡辺SDは「部外秘なので回収させてもらった」と笑うが、高校通算83本塁打を記録し大阪桐蔭から入団した中村は本塁打王6度のスラッガーに成長した。「高校を出てプロに入ってきた選手がうちは多いし、そういう選手がレギュラーを獲得していくまでのプロセスを話した」。秋山、清原から中村、浅村、森までフルスイングの長所を消さずに強打者を輩出し続けている。

 前日の文化祭の代休日に行われた面談には、ラグビートップリーグ・ヤマハ発動機監督を務める父・克幸氏、母・幸世さんも同席。清宮が取材に応じることはなかった。現在はジムなどに通って体づくりに励んでいる。メジャー挑戦の話はなかったというが、運命のドラフト会議の前に自らの成長ビジョンを思い描く貴重な機会となったはずだ。(東尾 洋樹)

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