阪神 CSへ1軍野手全員フェニックスL参加、実戦勘をキープ

[ 2017年10月3日 05:30 ]

主力をフェニックス・リーグに参戦させる方針の阪神・金本監督
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 阪神・金本知憲監督(49)が9日から宮崎で開催される「みやざきフェニックスリーグ」に1軍野手全員を参加させる方針を示した。14日に開幕するクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)へ向け実戦勘を鈍らせないことが狙い。福留、糸井、鳥谷ら主力も参戦し、短期決戦へ向けた調整を進める。

 日程を順調に消化した場合、レギュラーシーズン最終戦は6日の中日戦。その後、3位DeNAを甲子園に迎え撃つ14日のCSファーストS初戦まで7日間の空白が生まれる。怖いのは、その期間に実戦勘が鈍ってしまうこと。CSでは初めて指揮を執る金本監督は、その期間に開催される「みやざきフェニックスリーグ」を活用する方針を固めた。

 「行くよ。野手も全員で」

 実戦勘を養うのに、実戦以上に最適な練習はない。秋季教育リーグの位置づけで、CSに出場しない球団にとっては若手有望株の鍛錬の場。そんな真剣勝負が行われるリーグ戦は、最終調整にうってつけだ。現状では9日の巨人戦、10日の韓国・斗山、11日のロッテとの計3試合を1軍野手で戦う算段だ。

 例外もない。福留、糸井、鳥谷らベテラン主力野手も同行する方向。レギュラーシーズンをほうふつさせるオーダーで「プレCS」を戦うことになる。

 指揮官にとっては、自らの経験も踏まえた上での選択だ。まだCS導入前で、パ・リーグのみがプレーオフを実施していた05年。リーグ制覇した阪神は10月5日にシーズンを戦い終え、同22日開幕の日本シリーズまで16日間も実戦から離れた。当時も投打のピックアップ選手が同リーグに出場したが、主力選手は出場を免除され甲子園での調整となった。その中の一人だった指揮官が当時を振り返る。

 「あの時は(日本シリーズまで)3週間近くあいて、選手は楽でよかったけど、不安やった。実戦で守っていないし、シート打撃を2回しただけ。俺もどこか2軍の試合に行くのかと思ったけど、全然なかった」

 結果、実戦勘が鈍った阪神は、プレーオフを勝ち抜いたロッテにまさかの4連敗を喫した。下克上による日本一を目指す金本阪神は、12年前と同じ轍(てつ)は踏まない。(惟任 貴信)

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2017年10月3日のニュース