大谷 どよめき弾丸二塁打 伸びに伸びて栗山監督も驚いた

[ 2016年6月2日 06:10 ]

<日・ヤ>4回2死、中堅フェンス直撃の二塁打を放つ大谷

交流戦 日本ハム5―2ヤクルト

(6月1日 札幌D)
 驚がくの弾道だった。4―2で迎えた4回2死。日本ハム・大谷の打球は火の噴くような勢いで、逆方向の左中間フェンス上部を直撃した。広い札幌ドームでなければ本塁打だったであろう一撃に、スタンドのどよめきが止まらなかった。

 「“ちょい詰まり”。タイミングが外れてビックリしたけど、甘かったので打てた」。連続試合安打を自己最長の13に伸ばし、打率は・365。2年ぶりの2桁10本塁打はお預けとなったが、栗山監督も「(中堅手の)“頭を越えろ”と見ていたけど、あれを(フェンスに)当てるんだね」と驚きを隠せなかった。

 球宴のファン投票中間発表。大谷は先発投手部門で1位、ファン投票用紙にノミネートされていない指名打者部門でも5位に入った。球団内で「登板翌日は打者出場不可」などの「出場ルール」があるが、同一試合での投打での出場は可能だ。指揮官は「ファン投票で(両部門で)選ばれればしっかり考えます」と、二刀流での出場に含みを持たせた。大谷は「大した投球を見せられていないのに期待を込めて(投手に)投票してもらっている」と感謝した上で、二刀流出場には「それはないでしょ」と笑った。

 試合前には、ヤクルト・真中監督がグラウンド入りを早めて大谷のフリー打撃を観察。930グラムの重いマスコットバットでも柵越えを連発する姿に「あんなに打つなら(投打)どっちもやらせたくなる」とうなった。さらに「(95年の日本シリーズで)イチローの(柵越えを連発する)フリー打撃を見た時も感動した。大谷は(打球が)逆方向だからちょっと違うけど」と続けた。今も現役のレジェンドを引き合いに出し、褒めちぎった。

 日本最速の162キロも魅力的だが、打棒も規格外。無限のポテンシャルがあるからこそ、夢はどこまでも広がる。(柳原 直之)

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