菅野「バリバリ意識」マエケンに3連勝 今季4度目エース対決

[ 2015年7月25日 06:02 ]

<広・巨>完封を逃し、原監督(左)と苦笑いで握手を交わす菅野

セ・リーグ 巨人2-1広島

(7月24日 マツダ)
 ヒーローインタビューの第一声が本音だった。広島・前田健との今季4度目の激突を制しながら、完投目前で降板した巨人・菅野は「複雑です」と言った。ただ、8回まで無得点の息詰まる投手戦に投げ勝った。

 「最後まで投げきれなかった悔しさはあるけど次につながる。こんなにしびれる対決はそうない。野球人生の中でも忘れられない試合になった」

 エース対決は「バリバリ意識して投げた」という。最大のヤマ場は7回2死二塁。通算4割近い対戦打率を残されている苦手の丸を迎えたが、146キロ直球で空振り三振に斬り、5秒ほど右拳を握り続けた。

 球宴で憧れの広島・黒田から学ぶ機会を得た。メジャー時代の中4日の調整法やコンディションのつくり方を尋ねた。浪人時代、メジャーでの登板試合をテレビ観戦し、黒田の著書「決めて断つ」は愛読書だ。尊敬する投手との会話で「いかにコンディションを維持してマウンドに上がることが大事か再認識した」。気温31度の暑さにも負けず今季最多135球の熱投。8回1/3を1失点で8勝目を挙げ、チームの連敗を2で止めた。

 原監督は「魂のこもった良い投球をした」と称える一方、「まだまだマエケンを超えたということはないと思います」と期待を込めた。これで前田健との今季対決は3勝1敗。すべて1点差決着だ。巨人のエースは「きょうの1勝はただの1勝じゃない。チームも波に乗っていけると思う。あと何回戦うか分からないけど同じ土俵で戦いたい」とプライドをのぞかせた。 (青木 貴紀)

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2015年7月25日のニュース