呉昇桓2回ピシャリ 絶対に負けられない一戦で「石仏」が仁王に

[ 2014年9月30日 08:51 ]

<神・De>9回から登板し、二回をピシャリと抑えた呉昇桓

セ・リーグ 阪神1-0DeNA

(9月29日 甲子園)
 甲子園でのCS開催のために阪神は絶対に負けられない一戦。0―0の9回からマウンドに上った「石仏」が、仁王と化した。「他の選手が頑張ってくれたので、勝てた。藤井さんがいいリードをしてくれて、いい感じで、いい投球ができてよかった」。4月10日のDeNA戦以来となる2勝目を手にしたが、殊勲は他者に譲った。それが流儀なのだろう。ただ、この日の勝因は間違いなく、呉昇桓の力投だった。

 9回。まずは先頭の代打・松本を二ゴロに仕留め、一発の可能性を秘める3、4番を迎えた。グリエルには直球中心。最後は外角低めギリギリに147キロの直球を見舞った。見逃し三振のグリエルが「お手上げ」とばかりにバットを放り投げた。続く筒香には一転、スプリットを駆使して空振り三振に仕留め、悠々とベンチへ帰った。

 そこでお役ご免…ではない。チームは目下、一戦必勝態勢。10回も続投し、衰えることを知らない球威を武器にバルディリス、梶谷、柳田を3者凡退に打ち取った。自己最長タイの2イニングを完全投球。これで24日DeNA戦から4試合連続で一人の走者も許していない。

 日本にも、すっかりなじんだ。その証拠に、すでに日本語のリスニングは完ぺきに近い。8月の横浜遠征時に食事の席で韓国の高校数が話題に上った。「100校くらいしかない」と言う呉昇桓に対し、同席した球団関係者が「ウチの県だけで100校以上あるよ」と応じた。すると通訳を介すことなく、「え~?」と言いながら笑い声を上げた。同僚とコミュニケーションを図る上で、最も重要な要素が言語。だから日本語習得に励んだのだろう。最高のパフォーマンスを出すためには努力をいとわない。その姿勢こそが一流の証だ。

 「みんなが勝つために頑張っている。あと2ゲーム、頑張ります」。韓国サムスン時代は、在籍9年間で5度の韓国チャンピオンになった。大一番の経験はチーム内の誰よりも豊富に違いない。負けられない試合が続いても大丈夫。阪神には、本物の守護神がいる。

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