星野監督ブチ切れた!黒星発進、でもマー君がいる!

[ 2013年10月27日 06:00 ]

<楽・巨>ベンチでさえない表情を見せる星野監督

日本シリーズ第1戦 楽天0―2巨人

(10月26日 Kスタ宮城)
 すさまじい怒りだった。敗戦後の会見。楽天・星野監督は8回2死一、二塁で松井の大飛球を左翼・亀井が好捕したプレーについてインタビュアーに心境を問われ、ブチ切れた。

 「そんなのどうだっていいよ!」。会見後の第一声も「もっといいインタビュアーはおらんのか!」と声を荒らげた。

 フラストレーションがたまる展開だった。新人では61年ぶりの日本シリーズ開幕投手に指名した則本は8回2失点と好投したが、打線が援護できない。計6度も先頭打者が出塁も無得点。巨人を倍以上上回る9安打を放ちながら1点すら奪えず、星野監督は「チャンスまではね。そこで1本出ないと試合には勝てない」と厳しい表情だった。

 中日で2度、阪神で1度のリーグ制覇をした経験のある星野監督だが、日本シリーズでは3度とも敗れている。これで初戦は4連敗だ。レギュラーシーズンを24勝0敗1セーブで終え、CSも1勝1セーブとフル回転したエース田中の疲労を考慮した。21日の救援登板から中5日の間隔を空け、第2戦に回した。則本で先勝を狙い、田中で2連勝のシナリオ。それが拙攻での零敗を喫し「0点では、田中が投げても勝てない」と嘆いた。

 これで追いかける立場となった。第1戦を回避した田中は、ランニングやキャッチボールなどで最終調整。「日本シリーズはずっと投げたいと思っていた。初めての舞台だけど、いつも通りに調整できた」と憧れのマウンドを前に、手応えを口にした。巨人とは交流戦で2戦2勝。計16回を投げ、わずか1失点と全く寄せ付けなかった。投げ合う相手はルーキーの菅野。初めての対決で「いい投手に間違いはない。点数を取るのは容易ではないし、緊張感のある試合になると思う」と投手戦を覚悟した。

 最後に星野監督は「みんな経験。いい経験をしとる」と切り替えた。今季、チーム状態がどんなに悪い時でも楽天ナインは「エースで負けるわけにはいかない」と団結してきた。不敗のエースで勝つしかない。初の日本一に向け、星野楽天が早くも正念場を迎えた。

 ≪62年ぶりの屈辱≫楽天は0―2で敗戦。シリーズ初出場で黒星スタートは78年ヤクルト以来7チーム目だが、零敗は51年南海が巨人に0―5で敗れて以来62年ぶり2チーム目の屈辱になった。過去、シリーズ初出場で黒星スタートの6チーム中、優勝したのは62年東映、78年ヤクルトの2チームだけ。また、星野監督は88年中日の初采配から初戦に4連敗。シリーズ初戦に勝ち星なしの4連敗以上は長嶋監督5連敗、藤田監督4連敗(ともに巨人)に次いで3人目だ。

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