ソフトB・有原 日本球界947日ぶり白星ならずも、粘りの6回2/3、1失点 打たせて取る投球術徹底

[ 2023年6月6日 20:07 ]

交流戦   ソフトバンクーDeNA ( 2023年6月6日    ペイペイD )

<ソ・D>ソフトバンク先発・有原(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクに今季加入した有原航平投手(30)が、6日のDeNA戦(ペイペイD)にNPB復帰後、初先発。6回2/3を5安打1失点と好投した。日本ハム時代の2020年11月1日オリックス戦以来、947日ぶりとなるNPBでの白星こそならなかったが、丁寧に打たせて取る投球を徹底し、先発としての責任を十分に果たした。

 体調不良で離脱した大関に代わっての先発マウンド。“代役”を感じさせない働きぶりだった。低めへの制球力を武器に、万全の立ち上がり。直球でカウントを整え、手元での変化で打たせて取るスタイルを徹底した。先頭の佐野をカットボールで左飛、関根もカットで三ゴロ。テンポよく打者を打ち取ると3番・オースティンもツーシームで遊ゴロに仕留めた。3年ぶりのNPBでの1軍登板で変わらない技術を示した。

 走者を出しても動じない。2回1死二、三塁のピンチを招いたが、京田を150キロ直球で押し込み右飛、戸柱はチェンジアップで二ゴロに打ち取り、窮地をしのいだ。1-0の5回には味方の失策を起点に無死二、三塁のピンチを作り、同点を許した。その後、2死満塁まで局面を進めたが、最後は4番・牧を直球で遊飛に仕留めるなど、粘り強い投球で最少失点にとどめた。最速152キロ直球に多彩な持ち球を駆使し、冷静にマウンドを務め上げた。

 レンジャーズ傘下3Aを経て今季から3年契約で加入したが、春季キャンプから状態が上がらず、開幕ローテーションを逃した。ウエスタン・リーグでは8試合に先発し2勝、防御率3・83。最終登板は5月25日の中日戦(ナゴヤ)で5回7失点だったが「これまで直球、球質、コントロールを意識してやってきた」と自信を胸に、マウンドへ。言葉を投球内容で証明した。

 DeNAとの対戦は過去1度。16年6月14日に5安打完封勝利を収めた。7年ぶり2度目の対戦でも好投した右腕。今回は“代役”の位置づけだったが、先発ローテ定着の道が見えてきた。

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