デッドラインまで46試合、現実的にエンゼルスのポストシーズン進出は可能なのか?

[ 2023年6月6日 11:44 ]

エンゼルス・トラウト(AP)
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 エンゼルスはアストロズとの重要なシリーズで1勝3敗と負け越し31勝30敗となった。スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のサム・ブラム記者は、トレードデッドラインまで46試合で、現実的にポストシーズン進出が可能かどうかを考えないといけない時期に来ていると指摘する。

 大谷もそうだが、他にも1年契約のベテランが多くいる。勝てないのなら、球団の将来を見据え、トレードの方向性も探っていくのが賢明だ。レベルの高いア・リーグ東地区の5球団のことを考えると、西地区で2位になってもポストシーズンに出られるかどうかはわからない。今西地区で首位のレンジャーズとは8・5ゲーム差、ワイルドカードも5ゲーム差である。

 チームは今でもポストシーズンに出られると信じている。クローザーのカルロス・エステべスは「戦える。野手も投手もうちには良い選手がいる。そう信じている」と言う。マイク・トラウトは「アストロズとも競っていける。長いシーズンだが、そろそろ結果を出していかないといけない」と話している。

 勝敗数だけでなく、他のデータも良くはない。得点圏でのチームOPS(出塁率+長打率)は、地区首位のレンジャーズが・940で他の29球団を圧倒しているのに対し、エンゼルスは・723で30球団で下の方。エンゼルスの投手は0-2と追い込んでも被打率・199でこれも2番目に悪い数字。失策数はア・リーグで2番目に多い。主砲トラウトは4月10日以降、打率・249、OPS・781とスランプが続く。楽観視すれば、こういう悪い数字はシーズンを通して続かないし、これから良くなっていくという考え方もある。しかし悲観的というか現実的に見ると、不運なのではなく、理由があってこの数字なのだとも受け取れる。

 とはいえ、今季のエンゼルスは今勝つことに焦点を絞っている。ザカリー・ネト、ベンジャミン・ジョイスなどプロスペクトを早めに昇格させたし、オフに他のプロスペクトを出して、他球団からベテラン選手をかき集め1年契約を結んだ。だからなんとかして今年勝ちたいし、勝つ必要がある。

 今週はホームに戻って、負け越しているカブスとマリナーズと戦う。アンソニー・レンドンも負傷者リストから戻ってくる予定だ。野球シーズンは長いが、あっという間でもある。

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