12球団スカウトに猛アピール 桐蔭横浜大・古謝が追う2人の背中 大会最速153キロマーク

[ 2023年6月6日 15:30 ]

全日本大学野球選手権   桐蔭横浜大1―4仙台大 ( 2023年6月6日    神宮 )

<桐蔭横浜大・仙台大>力投する桐蔭横浜大の先発・古謝(撮影・木村 揚輔) 
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 初の全国舞台で「神奈川に古謝あり」と刻んだ。9回をゼロで投げきった古謝は援護に恵まれず、延長タイブレークに突入。神宮の硬いマウンドによる疲労で最後は4失点と力尽きるも、入魂の123球に後悔はない。

 「全日本に出るという目標を掲げてここまでやってきた。最後は負けたんですけど、秋につながる良い試合だったと思います」

 「神奈川大学リーグの逸材が輝きを放った。1メートル81、76キロの左腕はしなやかなフォームから自己最速を3キロ更新し、今大会最速の153キロをマーク。ただ速いだけではない。ツーシーム、スライダーなど多彩な変化球を織り交ぜて7三振を奪い「良い投球スタイルで投げられた」と手応えあり。12球団のスカウトが視察し、西武・渡辺久信GMは「総合力が高い。強い球を投げるし、コントロールもまとまっている。いろいろな変化球も使いこなせる」と絶賛した。

 背中を追う2人がいる。昨年6月、神奈川県平塚市で行われた大学代表選手選考合宿では同じ左腕の矢沢(日本ハム)、曽谷(オリックス)とともに汗を流した。同年10月のドラフトでは1位指名を受けた2人に「オーラが凄くて話しかけづらかった」と気後れしたが、「話かけないと成長はないと思った」と積極的に助言を求めた。試合の入り方やストレッチ、野球への姿勢などに刺激を受け「価値観が180度変わった」と転機を語る。

 春の戦いは終わったが「口だけではプロに行けないので人間的にも先頭に立っていきたい」と前を向く。10月26日のドラフトまで142日。憧れの背中を視界に捉えた。(柳内 遼平)

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