DeNAドラ1・松尾に“ポスト琢朗”背番「5」 打てて走れる捕手に

[ 2022年11月10日 05:30 ]

仮契約を終え目標を記した色紙を手にポーズをとるDeNAドラフト1位の松尾(撮影・奥 調)
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 DeNAからドラフト1位指名を受けた松尾汐恩捕手(18=大阪桐蔭)が大阪市内で契約金1億円、年俸1100万円で仮契約。球団側から背番号「5」を提示されるサプライズを受けた。

 「背番号が5番になりました。本当にいい番号をもらったと思います。偉大な先輩方が築き上げてきた番号。自分もそうなりたい」

 捕手の1桁番号はプロでは珍しいが、期待の表れだった。俊足に加えて高校通算38本塁打。10月20日のドラフト指名後には「トリプルスリー」を目標に掲げた。その意気込みに応えるため球団が用意した番号が、ポスト「石井琢朗」だった。

 「5」は石井チーフ打撃コーチが横浜(現DeNA)時代の94~08年まで15年間背負った。98年には遊撃手の先頭打者で活躍し、38年ぶり日本一にけん引した。06年に通算2000安打を達成し、2432まで伸ばした。

 進藤達哉編成部長もポジションは違うものの「彼(石井)は名球会に入った。それを超えてくれと伝えた」と狙いを説明。松尾も「(5を)自分のイメージにつくり上げたい」と応えた。母校で練習を重ねており、体重は9月から9キロ増の82キロになった。「長所の積極的な打撃とスピード感のあるプレーでレギュラーを目指す」。打てて、走れる捕手へ。球界に新機軸を打ち出す。 (大木 穂高)

 ◇松尾 汐恩(まつお・しおん)2004年(平16)7月6日生まれ、京都府出身の18歳。川西小1年時に野球を始め、精華中では京田辺ボーイズに所属。大阪桐蔭では1年秋にベンチ入り。2年選抜から4季連続甲子園に出場。甲子園通算5発。今秋のU18W杯で日本代表に選出された。50メートル6秒2、遠投110メートル。1メートル78、82キロ。右投げ右打ち。

 ≪背番号「5」の捕手はDeNAで過去2人≫背番号5の捕手は珍しいが、DeNAでは過去に2人が背負っている。大洋時代の伊藤勲は67~78年に背番号5でプレー。長く正捕手として活躍し、73年には全試合でマスク。強打でも知られ、69年に自己最多の23本塁打を放つなど通算152本塁打した。もう一人は野口寿浩。ヤクルトなど3球団に在籍した後、09、10年に横浜でプレーしそのまま引退した。

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2022年11月10日のニュース