阪神・中野 プレーボールから1分で「不敗神話」発動 打点挙げれば今季17連勝

[ 2022年9月29日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2-1ヤクルト ( 2022年9月28日    神宮 )

<ヤ・神>2試合連続で先頭打者本塁打を放ち、ナインとタッチをかわす中野(撮影・大森 寛明)
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 阪神・中野が打点を挙げれば、猛虎は負けない。プレーボールがかかって、1分たっていただろうか。前夜に続いて再び放った一撃が、早くも、この試合の勝利への号砲となった。

 「昨日と同じく、試合の入りで、チームの勢いをつけるような仕事がしたいと思っていた。しっかりと振り抜くことができた。いい形で(バットに)乗ってくれた」

 カウント1―2から低めのカーブをすくい上げた。快音を残した打球は右翼席に吸い込まれる今季6号へと姿を変えた。前夜に続いて追い込まれながらもファーストスイングでカーブを打ち砕いた。球団では04年今岡誠以来、18年ぶりとなる2試合連続の初回先頭打者本塁打。幼少期から大の虎党で「今岡選手のユニホームを持っていた」と話す矢野阪神の切り込み隊長が、28本塁打を記録した04年の1番打者の背中に続いた。

 「自分自身が一番、驚いている。でも1番を打っている以上は、先頭打者弾を打ってみたい気持ちはあった。まさか今日も一本出るとは、思っていなかった」

 本人もびっくりの一打は「不敗神話」も継続させた。今季、打点を挙げた17試合でチームは全勝。実は本塁打が出た後に調子を崩す傾向にあるが、その悪癖も発想の転換で改善した。「シンプルに来た球を打つくらいの感覚で行けた結果がいい反応につながった」。結果的に1点を争う展開となった一戦において、大きな存在感を示す一撃となった。

 矢野監督も「昨日に引き続いて先頭打者ホームランというのは、(チームが)よしっという感じをつくってくれた」と賛辞を惜しまない。泣いても笑っても、残り1試合。虎のリードオフマンは、最後の最後まで猛虎打線の先頭に立ち続ける。(石崎 祥平)

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