“新生”履正社 大阪桐蔭に夏の決勝4戦4敗、多田監督「小西に優勝旗を持たせてやりたかった」

[ 2022年7月31日 06:00 ]

第104回全国高校野球選手権大阪大会決勝   履正社0―7大阪桐蔭 ( 2022年7月30日    大阪シティ信用金庫スタジアム )

<大阪桐蔭・履正社>大阪桐蔭に敗れ、泣き崩れる履正社ナインと多田監督(右から2人目)(撮影・平嶋 理子)
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 履正社は打倒・大阪桐蔭の目標に届かなかった。惜敗した昨秋準決勝(3―5)、今春決勝(2―3)の雪辱はならず、夏の決勝に限れば、4戦4敗で壁を打ち破れなかった。先発した2年生左腕の増田壮が3回に先制を許し、4回は5安打を浴びて一挙4失点した。攻撃でも終盤に得た好機を生かせず、無得点に終わった。

 岡田龍生前監督(現東洋大姫路監督)から引き継ぎ、4月に就任した多田晃監督にとっては「継承しつつ、走塁などをプラスして」たどり着いた初の決勝の舞台。初回に一塁走者がけん制で刺されて機動力も封じられ、「小西に優勝旗を持たせてやりたかった」と悔やんだ。

 背番号15の主将、小西柚生(ゆき=3年)は表彰式で大阪桐蔭の星子に「ありがとう」「甲子園で優勝してくれ」と伝えた。同じ熊本県出身で小学生時代のU―12日本代表でチームメート。「衝撃的だった。リーダーシップもあり、ユーモアもある」。同じ大阪へ進み、新チームから主将同士。「刺激になった。彼はレギュラー。僕はベンチからしっかり支えようとやってきた」。3季続けて好敵手に敗れ、「責任感の強い坂根(葉矢斗、捕手)ら2年生がいる。倒してくれると思う」と後輩に託した。誇り高い準優勝だった。

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2022年7月31日のニュース