ヤクルト村上3打席連発も「実感わかない」 コロナ禍で苦しかった7月、4番のプライドも「そういう打順」

[ 2022年7月31日 22:05 ]

セ・リーグ   ヤクルト4―2阪神 ( 2022年7月31日    甲子園 )

<神・ヤ>延長11回2死一塁、村上は勝ち越しの2点本塁打を放つ(撮影・後藤 大輝)
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 ヤクルトの主砲・村上宗隆内野手(22)が阪神戦(甲子園)で自身初となる衝撃的な3打席連続アーチ。たった1人でチームの全得点を叩き出し、連敗を2で止めた。

 0―2の劣勢から村上がバット1本で1点差とし、追いつき、最後は勝ち越して勝ち切った。まずは0―2で迎えた7回だ。“対村上用”に出てきた2番手左腕・渡辺の外角高めスライダーを捉えて左翼スタンド中段へ35号ソロを放ち、1点差。1―2で迎えた9回には今季ここまで1本も本塁打を打たれていなかった左腕守護神・岩崎の内角高め141キロ直球を今度は右翼スタンドへ叩き込んで2―2の同点とし、延長戦に持ち込んだ。

 そして、クライマックスは延長11回だった。1死から青木が三振するも相手の捕逸で振り逃げとなり、一塁へ。奥村が倒れて2死一塁となったが、ここで打席に入ったのが村上。相手7番手右腕・石井が2ボールから投じた3球目、真ん中高めのナックルカーブを左翼スタンドへ叩き込んだ。3打席連発となる勝ち越しの37号2ラン。村上は今季8度目のマルチ弾で、1試合3発は自身初。さすがに感情を爆発させた主砲の3発がコロナ禍に見舞われたヤクルトに大きな1勝をもたらした。

 試合後、敵地でのヒーローインタビューに臨んだ村上は「なんかあんまり実感わかないというか。まぁ、あの。きょうの試合を取れたことがすごく良かったです」と冷静な声で第一声。9回の同点弾については「その前の打席にスライダーをレフト方向に打っていたので勝負してくるな、と。インコース来るなと思って、この浜風なんでしっかり打たないと入んないなと思っていたので、しっかり打てて入ったんで。いいスイングできたかなと思います」と岩崎撃ちを振り返った。

 そして、3発目については「狙うことはなかったんですけど、甘くきた球をしっかりスイングするっていう意識はありました」とキッパリ。主力に大量の新型コロナウイルス陽性者が出て苦しかった7月のチーム成績を踏まえて4番のプライドについて聞かれると「それぐらい責任を背負っていますし、そういう打順っていうのは自覚しているので。これからまだまだ厳しい戦いが続くと思うので、しっかり勝って頑張りたいなというふうに思います」と最後まで落ち着いた口調で話していた。

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