楽天・マー君、石井監督コロナ不在の危機救った 負ければ貯金消滅も7回零封で6勝目

[ 2022年7月31日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天7―0日本ハム ( 2022年7月30日    楽天生命 )

<楽・日>7回零封で6勝目を挙げた田中将(撮影・西川祐介)
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 楽天ナインが一致団結し、指揮官不在の難局を乗り越えた。先頭に立ったのが大黒柱の田中将だ。この日、コロナ陽性となった球団職員と接触があったとして石井監督が自主隔離。試合前に監督代行となった真喜志ヘッドコーチが「一丸となって勝ちにこだわっていこう!」と呼びかけ、勝利への執念を共有した。

 「正直、手応えはなかった。いつも調子が良いわけじゃない。そういう中でどう投球を組み立てていくか」

 後半戦初登板だった田中将は、3回まで1安打無失点も、決して納得する内容ではなかった。ターニングポイントは4回2死一、三塁。清宮に投じた直球だった。カウント2―2からの6球目。この日の最速の151キロで空振り三振を奪い、ピンチを脱した。

 「あの場面は大きかった。あの1球で投球フォームがかみ合ってボールが良くなった」

 経験に裏打ちされた修正力を駆使してフォームのバランスを改善。5回以降もスコアボードに「0」を並べた。暑さでスタミナは消耗したが「ゲームを通して得点を重ねてくれたので踏ん張ることができた」。打線の援護を受けながら、7回5安打無失点の力投で6勝目を手にし、真喜志ヘッドにウイニングボールを贈った。

 負ければ貯金が消滅する窮地だった。前々回登板の16日オリックス戦でも同じ状況で白星。また、チームの危機を救った。「チーム一丸となってやっていくだけ。絶対優勝したいですし」と田中将。試合後には石井監督のコロナ陽性が判明した。不測の事態を乗り越えた先に、チームの浮上が見える。(重光 晋太郎)

 ▼楽天・真喜志ヘッドコーチ (監督代行の初戦に勝利し)躍動してくれた選手に感謝。石井監督からは“迷惑かけてすみません”と(言われた)。戻ってくるまで勝ちにこだわってやっていければ。

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2022年7月31日のニュース