巨人・菅野 さすがCS男だ!5戦3勝の防御率1・29 お見事7回2安打零封

[ 2021年11月7日 05:30 ]

セCSファーストS第1戦   巨人4―0阪神 ( 2021年11月6日    甲子園 )

<神・巨>ヒーローインタビューで笑顔を見せる菅野(撮影・森沢裕)
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 ふてぶてしく、仁王立ちした。巨人・菅野は、CS初戦の先発に立つまで、どれほど苦しんだろう。

 「シーズンを戦えなかった悔しさは常に持っている。そういうのがプラスに働いた」

 序盤から飛ばした。1巡目までは36球中53%の19球が直球だった。150キロ超えを連発し、中盤以降に変化球が生きた。7回2安打無失点。「直球が走っていたので、相手打線にうまく意識付けができた」と分析した。

 今季は故障と不振で計4度離脱し、自己最少の6勝。エースが感銘を受けた「千日回峰行(せんにちかいほうぎょう)」のように険しい道のりだった。往復48キロの山道を1日で歩き、9年かけて計1000日間行う。奈良・大峰山では、1300年間で達成した僧侶が2人だけと言われる苦行。数年前、「凄いから見てみて」とDVDをチーム内で回した。想像を絶する過酷な経験の先にあるものを信じ、復調へ「修業」を積んできた。

 6回2死二、三塁で迎えたのは今季10打数5安打と打ち込まれた近本。捕手の小林から「強気でいく。逃げずに攻める」と言われた。4球連続直球で追い込み最後はスライダーで遊飛に。5回はマルテに初安打を許すも、次打者の2球目で外し、スタートを切ったマルテを二塁で刺した。

 CS通算5試合で防御率1・29。「戦いは始まったばかり。気持ちを締め直して次に向かいたい」。球数は98球。中3日でファイナルS初戦に向かう可能性がある。(神田 佑)

 《球団最多タイ3勝》菅野(巨)が7回無失点でCS通算3勝目。プレーオフ、CSの通算最多勝利は中田賢一(ソ)の6勝で、3勝以上は菅野が19人目。巨人で3勝は越智大祐が全て救援でマークしたのと並ぶ最多タイ。オール先発は菅野が初めてだ。これでCSの通算防御率は1・29。甲子園では初登板だったが、敵地では2勝1敗、防御率0・82と1点未満をキープしている。

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