ロッテ佐藤都 また代打サヨナラ打!!昨年のプロ初安打も ステージ突破へ王手

[ 2021年11月7日 05:30 ]

パCSファーストS第1戦   ロッテ5―4楽天 ( 2021年11月6日    ZOZOマリン )

<ロ・楽>9回1死二塁、サヨナラ適時二塁打を放ちガッツポーズする佐藤都(撮影・白鳥 佳樹)
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 その姿は憧れの男に重なった。4―4の9回1死二塁。ロッテの代打・佐藤都のバットが弾丸のような打球を飛ばした。捉えたのは宋家豪(ソンチャーホウ)の148キロ直球だが、「正直(球種が)何か分からなかった」という集中力で、右中間にサヨナラ二塁打を放った。

 ナインから氷水のシャワーを浴び、両拳を暮れかけた秋空に突き上げた。チームはCSの連敗を7でストップ。2年目捕手は「言葉に表せないくらいうれしい」と頬を緩めた。

 今季は打率.205と苦しんだが、代打に限れば16打数5安打。思えばプロ初安打も昨年6月27日、この球場でのオリックス戦で放った延長10回の代打サヨナラ打だった。

 大学日本代表で4番を張った強打者の原点は、一振りの集中力。お手本は憧れの西武・栗山だ。東洋大1年時、合宿所でたまたまテレビ観戦した西武戦で栗山が代打で決勝適時打を放った。

 当時は大学でも代打が多かった佐藤都の胸を栗山の「試合に勝つために準備してきた」という言葉が貫いた。不動のレギュラーだった栗山でさえ、ベンチにいれば代打の準備を怠らない。一振りでも勝利に貢献する意識が、東都大学野球で4度のベストナインに輝くきっかけとなった。

 今季は代打で悔いも残した。10月27日の楽天戦(楽天生命パーク)で9回2死から空振り三振。チームは敗れ、優勝を逃した。「負けられない戦いで最後の打者になってしまった」。相手の投手は、今回と同じ宋家豪。見事なリベンジだった。

 9回表まで同点で終え、この時点でステージ突破へ王手をかけていた。ただ、井口監督は「引き分けでもいいという考え方もあるが、我々はそう思っていない」と語気を強めた。その執念を体現した佐藤都は「明日(第2戦)に向けて勢いも違う。勝ってよかった」と2連勝を見据えた。(君島 圭介)

 ≪代打劇打はパ初≫ロッテが9回に代打・佐藤都の二塁打でCSでは初めてのサヨナラ勝ち。CSでのサヨナラ勝ちは19年ファーストS第2戦のDeNA以来12度目。ロッテのポストシーズンでのサヨナラ勝ちは、毎日時代の50年日本シリーズ第6戦以来71年ぶり2度目だ。また、代打でのサヨナラ打は12年石井義人(巨)、15年高橋由伸(巨)、19年乙坂智(D)に次ぐ4人目だが、パでは佐藤都が初めてとなった。

 ≪突破率82.8%≫ファーストS第1戦は巨人とロッテが勝利。過去のプレーオフとCSのファーストSで先勝した29チームのうち、24チームがファイナルSに進出しており突破率はとなっている。なお、ファーストS先勝は巨人が4度目で、ロッテは6度目。両球団とも過去は全てファイナルSに進出しており突破率は100%だが、どうなるか。

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