巨人CSファイナル王手!岡本の代役4番・丸、先制点呼ぶ気迫のヘッドスライディングでチーム鼓舞

[ 2021年11月7日 05:30 ]

セCSファーストS第1戦   巨人4―0阪神 ( 2021年11月6日    甲子園 )

<神・巨>5回、内野安打でヘッドスライディングする丸(右)(撮影・大森 寛明)
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 コロナ禍により2年ぶりの開催となったセ・リーグのCSファーストSは、レギュラーシーズン3位の巨人が同2位の阪神に先勝。左脇腹痛を抱える岡本和真内野手(25)の代役として4番に入った丸佳浩外野手(32)が、難敵・高橋攻略の口火を切る奮闘を見せた。

 代役4番の執念が勝利を呼び込んだ。0―0の5回先頭。丸は一、二塁間へゴロを放つと全力疾走。最後はヘッドスライディングで二塁内野安打をもぎ取った。

 「(ヘッドスライディングは)あまり記憶にない。体が勝手に反応した感じです」

 一塁へのヘッドスライディングは15年の広島時代以来だった。故障のリスクもあるが「関係ない。悔いが残る方が嫌」。原監督は「褒められたプレーではないが、本能がああいうプレーに出るのかな」と称えた。

 相手の高橋に対し、3回まで打者9人中7人がファーストストライクを見逃した。見極めようと受け身になっていたが、2巡目から積極的に仕掛け、丸もその姿勢を体現。5回はファーストストライクのツーシームを打ち左腕から今季21イニング目での初得点につなげた。

 左脇腹痛のため出場選手登録されなかった岡本和に代わり4番に入った。仲の良い後輩とは、コロナ禍以前は食事に出掛けることも。兵庫・三宮の寿司店では岡本和を「びっくりするぐらいおいしい。(味や香りが付いた)指までうまい」と感動させた。先輩の丸が支払い「還元してもらってもいいんですけど」と冗談めかした。

 そんな主砲を「本人が一番悔しいと思う。その気持ちを背負いながらやれたら」とカバーする覚悟。4番抜てきの理由の一つに、原監督は「勇人と丸というリズムを崩したくなかった」と説明し、主軸の並びを維持した。もう一つは「4番目の打者」とみなし、今季チームトップの出塁率・365を重視。実際に2四球を選んで3出塁した。

 巨人がCSファーストS初戦で勝った場合の突破率は100%。試合前時点で過去のCS、日本シリーズの通算打率・219と「逆ポストシーズン男」だった丸は「明日(7日)決められるように」と連勝突破を誓った。(田中 健人)

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2021年11月7日のニュース