森氏の騒動経過 きっかけは女性蔑視発言、謝罪会見で火に油、IOC声明「不適切」

[ 2021年2月12日 05:30 ]

東京五輪・パラリンピック組織委員会 森喜朗会長辞任 後任に川淵三郎氏決定的

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長
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 【森氏の騒動経過】

 ▼2月3日 森氏は日本オリンピック委員会(JOC)臨時評議員会に出席。「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」などの発言が報じられ、女性蔑視として批判の声が上がる。

 ▼4日 森氏は会長職を辞任する意向だったが、組織委の幹部の慰留により続投。会見を開いて謝罪し、発言を撤回するとした。責任を追及するメディアの質問に“逆ギレ”するシーンもあり、火に油を注ぐ結果となった。森氏の謝罪を受け、国際オリンピック委員会(IOC)は「この問題は解決した」という声明を発表。

 ▼5日 JOCの山下泰裕会長は、自身が同席していた評議員会で森氏の発言があったことについて「ん?と思った部分は正直あった」とする一方で、「指摘する機を逸してしまった」と説明。高まる辞任論にも「最後まで全うしていただきたい」と話した。

 ▼6日 女子テニスの大坂なおみが森氏の発言について「いいことではないと思う。今回の発言は、とても無知に感じる」などとコメントした。

 ▼7日 組織委が声明を発表し、森氏の発言について「オリンピック・パラリンピックの精神に反する不適切なもの」とし、「ジェンダーの平等は東京大会の基本的原則の一つ」などと説明した。

 ▼8日 組織委は森氏が謝罪した4日から8日正午までの集計として、大会ボランティアの辞退者が約390人と発表した。また、自民党の二階俊博幹事長は、ボランティアの辞退に関して「瞬間的」とし、「落ち着いて静かになったらその人たちの考えもまた変わる」などと発言し、批判された。

 ▼9日 IOCは森氏の発言について「完全に不適切」とする声明を発表。4日には不問としていた態度を一変させた。

 ▼10日 森氏の発言について、五輪・パラリンピックの最高位スポンサーのトヨタ自動車は、「トヨタが大切にしてきた価値観と異なり、誠に遺憾だ」と豊田章男社長のコメントを発表。他のスポンサーからも反発が相次ぐ。

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2021年2月12日のニュース