米NBC 森氏辞任迫る記事、電子版に掲載 五輪放送権でIOCに影響力

[ 2021年2月12日 05:30 ]

東京五輪・パラリンピック組織委員会 森喜朗会長辞任 後任に川淵三郎氏決定的

IOCの収入
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 米国内で東京五輪の放送権を持ち、IOCへの影響力が大きい米NBCも森会長の辞任を迫る記事を電子版で掲載していた。政治やスポーツに詳しい米パシフィック大・ボイコフ教授が10日に「IOCが正義をなして森に辞任を迫れるか」などと寄稿。長く女性アスリートの参加や種目が制限されてきた五輪の歴史やIOCの問題点にも触れ「歴史的な負債のツケが回ってきた」と指摘した。

 サイトでは森会長続投が妥当か問いかけるアンケートも設けられ、海外に辞意が速報され始めた11日昼の時点で88%が反対している。IOCの収入の大半はテレビ局による放映権料。中でも14~20年の夏冬五輪4大会で約44億ドル(約4600億円)と世界最高の巨額放送権料を支払い、五輪を支えてきた放送局が「NO」を突きつけたことが反発の強さを象徴していた。

 【米NBC電子版記事和訳】
 東京が20年夏季五輪の開催地を争っていた13年、招致委員会は自分たちを「(信頼できるという意味で)安全な両手」と表現したが、それ以降、この両手は五輪のボールでお手玉を繰り返してきた。経費は制御不能なまでに増大。(中略)票を買収したという疑惑はフランス検察当局の捜査とともに日本の招致に長く渦巻いてきた。

 そして今、東京組織委会長で元首相の森喜朗が五輪のトーチを落とした。

 先週水曜日、彼は性差別発言を行った。(中略)いいかげんな謝罪を表明した直後に森は自分の役職にとどまることを誓った。

 明白な沈黙が続いたあとに、国際オリンピック委員会(IOC)は火曜日、ついに森の発言を非難する声明を公表した。およそ3分の2を男性が占めるIOCは、今回の大混乱を自分たちが行ってきた男女平等に関する取り組みを吹聴するために利用した。しかしながら実際のところ、IOC自体にも残酷な性差別の歴史がある。

 16年リオデジャネイロ五輪で45%だった女性アスリートの出場を、東京でおよそ49%まで引き上げることを約束しているように女性の参加拡大に関してIOCは多少の称賛に値するが、その統治機関が試みた森に対する対抗策は極めて不誠実だった。その上で(解決への)鍵はIOCが正義をなして森に辞任を迫れるかにある。乱暴な振る舞いに気付かないふりをすることは、さらなる乱暴な振る舞いを引き起こすことになる。
 (中略)
 テニススターの大坂なおみが「とても無知」と的を射た森の発言は、世界経済フォーラムの男女平等指数で153カ国中121位にとどまる日本の大きな問題の一部でもある。もし誰かが性差別発言で職を失うに値するとするなら、それは今だ。歴史的な負債のツケが回ってきた。森が身を引く時が来た。(敬称略)

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