川淵氏 演劇経験で培った発信力生かし五輪・パラリンピック成功導いて

[ 2021年2月12日 05:30 ]

東京五輪・パラリンピック組織委員会 森喜朗会長辞任 後任に川淵三郎氏決定的

自宅前で報道陣の質問に答える川淵三郎氏(撮影・河野 光希)
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 【記者フリートーク】川淵さんがいつも目を細めて話すのが、恩師で児童文学家の吉岡たすくさん(故人)のことだった。吉岡さんは川淵さんが小4のときに担任となり、演劇部を作り、自宅で子供たちに演劇を教えた。川淵さんも演劇を始め、大好きだったという。

 コンクールにも参加し、中学生になっても活動を続けてNHKラジオの放送劇に何回も出演している。三国丘高に進んでサッカーを始める傍ら演劇も続けていたが、この頃ショックを受ける出来事があったという。当時は録音機材がなく、ラジオは生放送ばかりだったが、次第に録音放送が普及し、ある日川淵さんは初めて自分の声を聞き、「もっとシャキッとした声だと思っていた。本当に俺の声か」と思ったという。

 これがきっかけで演劇をやめ、サッカーに専念することになった川淵さん。物おじせずに、人々を引きつけるスピーチは演劇経験がバックボーンにある。その発信力を生かし、東京五輪・パラリンピックを成功に導いてほしいと切に願う。(専門委員・大西 純一)

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2021年2月12日のニュース