宮原 伸び悩み5位「ノーミス考え過ぎた」、それでも地力証明

[ 2017年12月10日 05:30 ]

フィギュアスケート グランプリファイナル最終日 ( 2017年12月9日    名古屋市ガイシプラザ )

グランプリファイナル最終日 フリーで華麗な演技を披露する宮原
Photo By スポニチ

 女子ショートプログラム(SP)3位の宮原知子(19=関大)はフリー4位で、合計213・49点の5位だった。それでも2位のマリア・ソツコワ(17=ロシア)とは2・79点差。大会史上初めて女子6人全員が合計200点を超えるハイレベルな争いで地力の高さを証明した。樋口新葉(16=東京・日本橋女学館高)は合計202・11点で最下位。アリーナ・ザギトワ(15=ロシア)が合計223・30点で初優勝した。

 表面上ミスなく終えたと思われた演技には穴があった。大歓声の中、宮原は点数の伸び悩みを覚悟していた。

 「あー、と思うところが何個かあった。その通りの点数。悔しいけど、それが事実」

 3つの3回転ジャンプで回転不足を取られた。「出た時になんとなく足が緊張していた」という力みが原因。合計210点超の高得点ラッシュで迎えた最終滑走。ハイレベルな周囲ではなく、自分への気負いが硬さを生んだ。「ノーミスならどこまで点数が出るか楽しみだった。ノーミスを考え過ぎた」。

 左股関節の疲労骨折による長期離脱から、11月に11カ月ぶりに実戦復帰したばかり。1カ月で3試合に出る過密日程ながら、浜田美栄コーチは「筋トレのメニューも変えず試合に出ていた」と、体の強化も同時進行していたことを明かした。

 現状に甘んじないのは、昨年まで今大会2年連続2位だった教え子も同じだ。「計画以上にうまく進んでいる。ここで悔しい思いができて良かった」。5位とはいえ、6位樋口に合計11・38点差をつけたのは五輪選考に向けて大きなアピールとなる。2位とは2・79点の僅差で、現段階でも世界と戦えることを証明した。日本のエースの復活は近い。

続きを表示

この記事のフォト

2017年12月10日のニュース