松山 強すぎ独走4差首位 戸張さんも“お手上げ”想定外

[ 2013年9月8日 06:00 ]

17番でバーディーを奪った松山の前をハチが横切り祝福のキス?

男子ゴルフツアー フジサンケイ・クラシック第3日

(9月7日 山梨県南都留郡 富士桜カントリー倶楽部=7437ヤード、パー71)
 怪物が独走態勢に入った。首位で出た松山英樹(21=東北福祉大)はボギーなしの5バーディーを奪い、この日ベストスコアの66。通算11アンダーに伸ばし、4打差の単独首位に躍り出た。日米両ツアーで最終日にスコアを伸ばしてきた「サンデー英樹」は今季3勝目と、通算13アンダーの大会レコード(富士桜CCに移行した05年以降)更新を狙う。

 2・5メートルがこの日最長のパーパットだった。441ヤードの9番パー4。パーオンを逃した松山は花道からの3打目もピンをオーバー。「ピンチらしいピンチは一回だけ」と振り返った唯一のボギー危機。だが、下りのパットを真ん中から沈めてパーをセーブした。上位選手が足踏みする中、今季5度目のノーボギーのラウンドで単独首位に立った。

 飛距離、正確性、いずれも異次元だった。3番パー5はラフから283ヤードの2打目を3Wで2オン。5番は1Wを打った瞬間に右手を離したが341ヤード先のフェアウエーを捉えた。「あそこまで手を離す必要はないが勝手に手が離れる」。タイミングのズレを手を離して修正。12番は150ヤードの2打目をPWで80センチにピタリ。17番パー5は270ヤードの2打目を2Uで2オンに成功した。平均飛距離323・83ヤードは3日間で1位。圧倒的パワーでギャラリーを魅了した。

 大会の戸張捷ゼネラルプロデューサーも松山のプレーを称えた。優勝スコアを10アンダーに設定していたが、想定外のスコアをマークした21歳に「当たらない、入らない、調子悪いと言っておきながら、おい、ちょっと待てよという感じ」と脱帽。そして「このくらいじゃないと世界のトップ10にいない。日本期待の星」と絶賛した。

 2位に4打差をつけ、今季3勝目に大きく前進。米ツアーでは全米プロ選手権終了時点で、最終日の平均スコア68・25がタイガー・ウッズに次いで2位。国内ツアーでも同68・29で2位と最終日にめっぽう強い。「結果オーライが今週多い。あすも結果オーライのままいけたら」。今週2度目の66も“結果オーライ”と謙遜するが、得意の最終日には怪物らしく真のプレーで爆発する。

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