×

“サメけん制作戦”奏功 40センチ 口太メジナ さあ回遊魚の秋!!水温下がり“天敵”の姿薄くなる

[ 2023年11月11日 07:19 ]

万全のサメ対策で川久保さんは40センチのメジナを射止めた
Photo By スポニチ

 今季の静岡県南伊豆の沖磯はサメが多く、釣りには大苦戦。それでも、やや地方(じかた)寄りの磯で、良型のメジナやスマを手にすることができた。 (スポニチAPC・恩田 誠)

 久しぶりに南伊豆・石廊崎の沖磯に渡礁した。秋は回遊魚の季節なのでイナダや近年、よく姿を見せるスマが狙い目。それに筆者の本命であるメジナ、イサキの登場を期待する。

 が、今季は水温が異常に高い上にイスズミが多く、おまけに2メートル級のサメが磯に近づくこともあった。そのため、やや沖め狙いではイスズミが掛かり、それをサメが襲うという最悪の展開となった。

 潮通しが良い場所ではサメが多いことから、メジナ狙いなら地磯に近い場所(これを地方寄りという)がオススメということで、小赤島という名の磯に渡った。ここは、奥石廊崎の観光名所である大根の東側のやや奥にあり、定員は3人程度の小さな岩礁。ハエ根が多いが、沖に溝が走っている場所が多いため、足元でメジナを狙うことができる。

 同行した東京都日野市の川久保富男さん(61=自営業)は船釣り、イシダイ釣り、ウキ釣りと何でもできる大ベテラン。今回は、筆者に合わせてウキ釣りに専念してもらった。サメの姿が見えないのでやや沖めを狙うと川久保さんがすぐに45センチのスマを掛けた。この魚はソーダガツオとは比較にならないほど美味。磯魚を食べない筆者でも、この魚だけは持ち帰るほど。

 それでは筆者もと、やや沖めにコマセを入れると30~45センチのイスズミの群れが集まり、それを狙ってサメが2匹、近寄ってきてしまった。こうなるとポイントが荒らされてしまうため、川久保さんが陸向き、筆者は沖向きで竿を出し、サメの動きをけん制することにした。また、コマセは沖めに多くまいてイスズミを磯から離し、足元から沖に走る溝には少なめにコマセを入れ、磯際にチラチラ見えるメジナ狙いに徹した。

 その作戦が奏功しメジナが徐々に掛かるようになったが、いずれも30センチ前後の中型。それらの下には良型が見えるが、それまでに中型メジナやイスズミが掛かってしまう。

 やがて、陸向きで竿を出していた川久保さんが良型を掛けたようなので、筆者は竿をカメラに替えて移動した。竿の曲がり方から、メジナであることは分かった。後はサメが寄らないことを祈るのみ。見事、玉網に収まったのは40センチの口太メジナ。最低限の結果が出せたので、お互いに安堵(あんど)した。

 なお、現在は水温が下がり気味なので、サメの姿は薄くなったよう。これからが秋磯の本番だ。

 ▼釣況&渡船 石廊崎・喜美丸=(電)0558(65)0800。交通は下田市街から国道136号を入間方向に進み、日野交差点を直進して県道16号を石廊崎方向に進む。石室トンネル手前の三差路を左折すると港に出る。

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る