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フライで掛けたレインボー60センチ これぞ越年物!!10分ファイトでゲット

[ 2023年5月23日 07:20 ]

白銀に輝く60センチのニジマスを仕留めた千恵夫人
Photo By スポニチ

 【釣りの旅】群馬県片品村の標高1400メートルにある丸沼のフライフィッシングが好調だ。ワカサギの接岸に加えて、ドライフライシーズンを迎えさらにエキサイティングなゲームが期待できる。また、閑静な湖畔の宿・丸沼温泉環湖荘を紹介しよう。 (吉田 俊彦)

 今年の丸沼は、春の訪れは早く好釣が続いている。早期のベイトの中心はワカサギだ。接岸すれば水面近くの比較的浅いタナで、トラウトのヒットが期待できる。私は湖沼で魚探は使わないので、地形と天候でその日の予想を立てている。中でも風向きは水面に流れをつくり出し、タナやポイントを考える上で最も重要だ。

 早朝4時半、風雨の湖畔から今年の丸沼特別解禁はスタートした。筆者は手こぎボートで家内とフライ釣行。午前5時過ぎ、最悪な天気予報だったにもかかわらずホテル前のポイントには20人以上の釣り人が立ち込んでいるのには驚いた。慎重に釣り人を避けながら出船し、越年した大物を求めて最奥のダムサイトを目指す。20分ほどこいだところで、国道側の通称「毒蛇の石」で派手なライズがあった。岸から30メートルほどのところに舟を止めた。#6タックルでタイプ2のシンキングライン、フライは紫のゴールドビーズのマラブーストリーマー。カケ上がり付近にキャストして、カウント5でゆっくりリトリーブするとグンと重い感触の後、魚の首を振る動き、ラインを引いて合わせたがバレてしまった。

 かなりの大物だったのでガックリ。その後は全く当たりがないままダムサイト方向に移動したが、ベイトのワカサギは確認できなかった。だんだんと風雨で指先が冷えて、家内のキャストがままならなくなる。仕方なくラインを出したまま風下のダムサイトに移動。そこで彼女は目立つビーズヘッドフライをやめて、コパーワイヤの地味なフライに交換し渾身(こんしん)のフルキャスト。ラインが十分に沈んでから私が風上に向かってこぎ出すと、対角にボートが見えた。衝突しないように少し転進した直後に家内のリールがうなりを上げた。最初の走りをいなしてから、彼女は2度追い合わせを入れる。また走り始めた魚は、リールのドラグをものともせずグングンとラインを引き出すつわものだ。10分ほどのリールファイトの末、やっと姿を見せた大物はその口からワカサギを数匹吐いた。ネットに入ったのは、これぞ越年物という白銀のレインボートラウト60センチだった。ロッドはVARIVASパワートレイル#6、リーダーは同スティルウォーターFHT3Xを使用した。悪天候時には、ボートでフライを引っ張るハーリングは良い戦術だ。あなただけの新たなポイントを見つけるのに役立つことだろう。

 ○…丸沼は明治時代末期に社交界のマス釣りが定着していた日本のスポーツフィッシング発祥の地。環湖荘には釣り人のために遊漁料金込みの「釣りパック」が用意されており非常にお得。目の前がポイントなので、早朝の釣りを楽しんでから充実した朝食が食べられるのがうれしい。

 ▼釣況 環湖荘=(電)0278(58)2002。入漁料は2500円、中学生以下は1200円。ボート代は平日2900円、土日祝3300円。魚の持ち帰りは5匹まで。バーブレスフック推奨。公式サイトはhttps://www.marunuma.com/、最新の釣果情報は「丸沼釣り日記」=https://kankoso.naturum.ne.jp/

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