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カサゴのムニエル 毒持ちトゲにご用心!!見かけより中身

[ 2021年3月16日 07:21 ]

(1)エラ                               
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 【一釣一品 食べま専科】カサゴのムニエルを食す。トッピングにとろけるチーズを。春めいてきている。肌寒さをちょいと我慢して夜の釣りをもくろんだ。かなり好調と聞き、南六郷・ミナミに乗船。(スポニチAPC・町田孟)

 頭でっかちで歩留まりが悪い魚だ。でもね、用途は広い。味がいいからだ。煮付け、唐揚げ、ブイヤベースなどなど。見かけより中身。量より質。筋肉質な身がホロリ、ポロリ。かみしめたら滋味が広がる。

 目立たないけれど隠れた実力の持ち主。そういう娘って気を引くよね。若かりし頃は見かけばっかりにとらわれていた。浮ついていたのさ。余計な時間を過ごしたもんさ。その魅力に気づいた時は手遅れ。はなも引っ掛けられなくなっていた。苦い思い出だ。

 晴れたら朧(おぼろ)月も。一石二鳥の風流をもくろんだ。ところが日頃の行いのせいか夕方から降りだした。気分を変えて春雨じゃ濡れて釣ろうか…。

 【釣戦】仕掛けは宿特製。幹糸3号、ハリス2号の3本バリ。オモリはナス型10号。

 根との勝負。かわし方次第だ。安達祥一船長=写真=からアドバイス。「捨て糸を半分くらいにした方がいい」。これが雨より厳しかった。仕掛けを替える際、ライトを頼りの糸結びで悪戦苦闘。なんせ老眼でしょ。

 「着底したらオモリ分(3~5センチ)持ち上げて、5秒くらいしたらタナを切り直して。時折、大きく上げてアピールを」。インチの世界だね。カサゴ自体は大ざっぱな性格?ただ、こちらが神経質にならないと地球を釣ることになる。餌は青イソメよりなぜかコノシロの短冊に分があった。魚のご機嫌は◎。安達任伯船長のポイント判断もあり全員がいい目を見た。

 微弱だが毒持ちだ。背ビレ、エラ、尻ビレでチクリとやられるとヒリヒリする場合がある。オニカサゴのように強烈ではないがね。ハリ外しは慎重に。

 【クッキング】丸のまんまと三枚におろしたのとの2パターンで。念のため厄介なトゲの部分を切り除いておこう(参考写真(1)~(3))。小骨を抜き酒にまぶす。軽く小麦粉をはたき、熱したオリーブ油の元へ。両面に焼き色が付いたら、とろけるチーズを乗っけて、最後にバターで香ばしさを演出。

 さて、ソースだ。ゆずこしょう、みりん(もしくは酒)、水、しょう油少々。軽くかき混ぜて魚を焼いた後のフライパンへ。フツフツしたら、魚に回しかける。付け合わせはカリフラワーに芽キャベツでどう?

 家人いわく。「うーん、チーズはいいけど好きじゃない芽キャベツで減点」。その一言に毒がある。

 ○…当日のお客さんはかっぱからげた4人衆。最年長は宮内俊幸さん(80=三鷹市、40匹)、自営業の只野邦夫さん(79=大田区、32匹)、匿名希望のKさん(65=国分寺市、45匹)ここまでで合計224歳のお達者トリオ。と、船は2回目の会社員、滝沢元信さん(30=大田区、37匹)が加わり平均年齢を下げた功労者?となった。

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