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待望121センチ ドラゴン

[ 2021年2月4日 16:50 ]

この日一番121センチの大物を上げた田口さん
Photo By スポニチ

 【ココが一番!】今や周年楽しめる東京湾のタチウオ。繊細な当たりをキャッチ――次に襲う力強い抵抗は半端なく、この突っ込みにハマる人も…。さらに脂ノリノリの身は、料理のレパートリーも豊富だ。今回は“三つ編み”に初挑戦。さて、うまくできるだろうか…。(スポニチAPC・林悠二)

 ◎八景・鴨下丸

 この魚、めったに人を裏切らない。でも、ご機嫌斜めの日もあるようだ。

 「昨日から様子がおかしいんです」――出船前、いつも自信満々の高山将彦船長が浮かない顔。僚船の情報によると、これまで釣れた猿島沖が不調とか。

 で船長、「探索しながらね…」と船を横浜沖に向けた。投入合図は25分後。「底から10メートル上まで探って」。第1号は数分後、右舷胴の間から躍り出る。これを契機にポツポツと顔を見せだすが、全長75~80センチ級の中型が主流。当たりも引きもいっぱしだが、指幅で3本ほどのF3クラスだ。

 つい先日までドラゴン級が目立っていたのに…。何度も移動し、10隻ほどが集結する中ノ瀬へ。待望のドラゴンが右隣で上がった。荒川区の田口修一郎さん(64=会社員)が上げたのは121センチで見事なF6サイズ。数分前、このサイズを水面バラシして悔しがっていた矢先のヒット。フッキングをカッチリ決めようと、途中で数回大合わせしている。

 「さっきと同じ誘いパターンでしたね」――指示ダナで小さく2回誘い、3回目に60~70センチ幅で竿を立ててカラ合わせ。この繰り返しで誘い上げるうちガンッ!

 全員がマスク姿の船上。空前の釣りブームを反映して人は多い。16人中、料金割引特典のある女性も3人乗っている。

 「反応がいっぱいだ」(船長)なのだが、どうも食いが立たない。そんな中、順調に数を伸ばし、1メートル超級も手にしたのは相模原市の井上礼子さん(45=会社員)。タチウオは5回目らしいが「竿先をはね上げて下ろすだけ。当たりがあってもこの動作を続けて巻き上げるのがコツみたい」。同僚で横浜市の高橋謙介さん(35)と竿を並べていたが「前回のカワハギと同じ、今日も数と型で負けました」と高橋さんを悔しがらせていた。

 この日、全般に数が奮わず井上さんが8匹で竿頭、田口さん、高橋さんは6匹。また、終始流行のテンヤ仕掛けで狙った人も、4匹と奮わず不本意の体。

 「反応は広範囲に山盛りなんだけどな」と船長。ここ連日続く10度台の低水温。魚の活性が鈍った分、テクニックが必要だったのかも。良い日を選びリベンジしたい。

 ◎これはイケるぞ!

 数多いタチウオ料理。定番のお造り、煮付け、塩焼き…から一歩進めてみた。フェイスブック画像で時折目にした「三つ編み」が気になっていて、初チャレンジしたのだ。タチのあぶりを初めて口にした時、目からうろこが落ちたが、この「三つ編み」も絶品。三枚下ろしの表面から包丁を入れ2本の筋切り。後は交互に編み上げ、両面に塩コショウを振れば下ごしらえOKだ。グリルで8分ほど焼き、表面に薄らと焦げ目が付けば完成。
 「シシャモみたいなポリポリ感がおいしい。また、作って」と家内、梅酒グラスを手に箸が止まらない。

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