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美アユと待ちに待った再会~滋賀県・愛知川上流~

[ 2020年8月12日 05:30 ]

愛知川で美しいアユを釣り上げ満面の笑み
Photo By 提供写真

 滋賀県・愛知川上流へ恋しいアユを求めて友釣りに向かった。水量も多く、水温も低い悪条件下ではあったが、ポイントを丁寧に探りながら、残り垢(あか)に潜む野アユに狙いを定めることを徹底。16~21センチサイズの美しい28匹をゲットできた。自然豊かな山間を流れる清らかかつスローライフな場所で心身ともにリフレッシュする時を満喫した。(鮎匠会、スポニチAPC・横山芳和)

 今シーズンは新型コロナの影響に加え、梅雨入り後からは連日の豪雨によって多くの河川でアユ釣りが出来なかった。近畿の梅雨明けも7月31日と例年より10日も遅かったが、滋賀県・愛知川上流漁協の池田組合長から連絡があったので、車を走らせた。
 
早朝に釣場へ着くと水量は高いものの、前日の雨がうそのように濁りは澄んで、友釣りが可能な事に驚かされた。池田氏から釣り場の案内を受けて、早々に上流の光林寺ウラの瀬に入った。

 水温は18度で30センチほどの増水のため、金属糸でオトリアユを残り垢の部分に止めて待つ釣りを試みた。大石に脇で誘いをかけていると、目印が水中に入り込むアタリが出た。サオを立てると、心地良い引きが手元から体中に伝わってきた。

 バラさないように慎重に引き抜いたのは、スリムだが18センチほどの美アユだった。久々の再会に思わず見入ってしまうほど喜びを感じられる1匹目。その後は単発で思うような追いがないので、水中糸をナイロンの交換してナチュラルに瀬を泳がせる釣法に徹しながら数を伸ばした。

 午後になって水量が減少したので下流の消防道下の荒瀬に移動。ここでも流心での追いはなく、瀬脇のヨレで泳がせていると、ギューンと強烈な追いが出た。流れに入ろうとする野アユを強引に引き抜くと、この日最大の21センチの良型がタモに納まった。

 夕方には、魚影が最も多く見られた木戸ノ下橋下流の瀬肩に入り、一時の入れ掛かりを満喫。今後は日差しの強まりと共に成長した野アユが浅瀬で強烈な追いを見せてくれるはずだ。

 この地域は、川沿いにオートキャンプ場が点在しており、家族連れで安全で気軽に釣りを楽しむことが出来るアウトドア派にピッタリのエリア。高速道から近いにもかかわらず、商店が一軒の存在しないスローライフな町なのだ。これが異次元の空間に迷い込んだような新鮮な感覚を味わうことが出来た。

 自然豊かな愛知川上流の釣行は、河川本来の増水に対する回復力の速さとともに、人間本来の生活感を再発見できる驚きをもたらせてくれた。



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