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金 メダイ王道の輝き7匹 外道のはずが…五輪ばかりでないゴールドの威力

[ 2019年4月16日 07:20 ]

田中さん、まずまずサイズのキンメ。コマセオケには秘密兵器のロングステンカン
Photo By スポニチ

 【根ほり葉ほりおじゃま虫ま~す】ちょっと注目なのが平塚・庄三郎丸のメダイ五目だ。ゲストが多彩で、特にキンメダイがいつになくいい。クロムツも交じる。どんなあんばいなのか、おじゃま虫ました。(スポニチAPC  町田 孟)

 本来なら外道だ。メダイの上にキンがつけばたちまち人気魚種になる。ゴールドの威力は五輪ばかりではない。主役のはずのメダイがダメでもお得感がある。

 左舷ミヨシにどっかと腰を下ろした田中邦彦さん(44=建設業)もそんな一人。平塚在住で週に1、2回は通う常連さんだ。子供のころから陸(おか)っパリ専門で船は「ここ5年くらい。会社の同僚と来てドはまりです」。後藤久船長によるとキャリアの割には「何でもだけどマグロは特にうまい」。実績が凄い。16年の33・5キロを皮切りに17年は30キロ台を11匹、渋かった昨年でもキメジ18匹だ。

 秘策は「コマセワーク。3分に1回はまく」。その秘密兵器が25センチはあろうかというロングステンカン。一度にではなく3回に分けて振り出す。それで上げ下げの時間ロスをなくすわけだ。280メートルから220メートル前後を狙うメダイにも有効と持参している。釣りの醍醐味(だいごみ)は「タナや潮などを読んで思い通りにいったときですね」。一人でできるのも気に入っている。

 趣味は他に水上バイクがある。10年ほど前から始めた。当初はエミ夫人(43)に教え、夫婦で大会にも参加していた。「かみさんは16年に日本一、昨年は世界一になりました」。自身は「ローカル大会で勝った程度」。今はもっぱら海中派。海上は夫人任せのようだ。

 1メートル80、100キロの体格。かつては「一升酒じゃきかなかった」が今はほとんど口にしない。タバコも吸わない。語り口は柔和で人柄がにじむ。高3と小6の男の子2人。エミ夫人ともども「たまに連れてくる」。教えがいがあろう。だから魚を食べることにも抵抗はない。
 当日のメダイは船中数匹とご機嫌斜め。田中さんも空振り組。それでもうれしい保険は利いて、30センチ級交じりのキンメを合計7匹。他にクロムツ、シロムツ。

 田中家だんらんの食卓が見えてきた。

 ○…懐かしい顔に会った。4年前の夏、シイラハンターとして登場願ったコンビニ店長、塩谷広樹さん(44=横浜市)だ。何かと話題の本業はさて置き、当然のごとく竿にはスピニングリール。ご苦労?にも「ジグは300グラム。底の300メートルから探ってきます」。まさにルアーの鬼だ。ゆっくりしたリズムで誘いながら当たりダナを教えてくれる魚探係も。前半はサバの猛攻に手を焼いた。やっと終了近く「確変タイム」に突入。1時間でキンメ6連発と数を伸ばし11匹。面目躍如だった。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、平塚・庄三郎丸=(電)0463(21)1012。午前6時半出船。料金1万円(餌のサバ切り身付き。オキアミ別)。

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