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信じ続けて ほら!71センチニジマス 長野県犀川

[ 2018年5月5日 08:12 ]

大型のラバーネットに収まりきらないスーパートラウト
Photo By スポニチ

【奥山文弥の釣遊録】「犀川(長野県)にはヤバいヤツがいますよ」と私を脅かしたのが、須沢康弘さんでした。5年前初めて一緒に釣りをした後、巨大なマスの写真をたくさん見せてくれたのです。

 70センチオーバーは当たり前、時に80センチも…なんて聞かされると燃えないわけがありません。以降、その大ボラにだまされて何度も通うことになりました。

 ゴールデンウイーク前の4月下旬、「今また釣れています」という須沢さんの悪魔の誘いに乗って再び犀川へ。狙いはしつこく大型のブラウンです。午前中は何カ所も回って探りましたが、当たりすらありませんでした。

 「今日もまたダメか?」と諦めていたのですが、午後、「大物が遡上(そじょう)しているかもしれない」と殖産エリアのダムのバックウオーターに行こうと須沢さんが提案。そこの水は濁っていました。

 マグロを餌にして1カ所で止めておく釣り方でやってみると…ヒットがありました。釣れたのは49センチの細身の信州サーモンでした。食用のために染色体操作をした交雑魚です。

 これをリリースするとすぐにまたヒットがありました。

 今度は引きは強いのですが重いだけで、暴れませんでした。しかし魚が事の重大さに気づいたのか下流に向かって走り始めドラグが鳴りました。

 私のタックルは、竿ががまかつ「アテンダー22号53」。リールはダイワ「シルバークリークX2506」です。磯竿でやっています。

 淵尻まで走った時、細長っぽい魚体が光ったのが見えたので、また信州サーモンか、と思っていたところ隣にいた須沢さんが「ニジマスですよ。しかもデカイ!」と言いました。「60センチぐらいあるね」と私。「とんでもない、70センチあるかも。奥山さん、私が言っていた犀川スーパートラウトですよ」

 須沢さんも興奮気味で、私もその大きさを認識したので心を落ち着かせるのが大変でした。しばらくして魚が寄って来て、改めてその大きさに驚き、オリジナルの鹿角ラバーネットを腰から外し、須沢さんにお願いしました。約10分後、須沢さんが一発ですくってくれました。大きなネットを作ってよかったです。71センチで5キロありました。(東京海洋大学客員教授)

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