×

スペイン、史上初アジア勢に敗北 名将・エンリケ監督「あの5分間は完全にパニックに」

[ 2022年12月3日 05:10 ]

FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会1次リーグE組   日本2-1スペイン ( 2022年12月2日    ハリファ国際スタジアム )

<日本・スペイン>後半、厳しい表情のルイス・エンリケ監督(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ

 後半3分から6分まで中東に吹き荒れた日本の突風。短時間で逆転を許したスペインのルイスエンリケ監督は「あの5分間は完全にコントロールを失ってパニックになった。日本は必要なら、もっとゴールを決めていただろう。ジェット機のように我々を通り過ぎていった」と漏らした。

 バルセロナ監督就任1年目の14~15年シーズンに欧州チャンピオンズリーグなど主要3冠を制し、経験と実績を積み重ねてきた指揮官でさえ理解不能な状況に陥った。前半はボールを支配する予想通りの展開で、11分にモラタが3戦連発となる先制ゴール。ペースを握ったかに見えた。

 しかし、その後の好機で追加点を奪えなかったことが響いた。GKシモンから足元でつなぐスタイルがほころびを生んで、後半立ち上がりに一気に逆転を許すと、他会場ではコスタリカが一時ドイツからリードを奪って数分間は“敗退圏”に転落。試合後にその認識があったか問われた指揮官は「知っていたら心臓まひを起こしていたかも」と明かしたほど混乱していた。

 追いつく糸口を見つけられなかったペドリは「もっとボールにリズムを与えるべきだった」と嘆き、ブスケツ主将は「2つのゴールが日本に自信を与えていた。ライン間のパスをうまく封じられた」と渋い表情。現地メディアによると、スペインが国際Aマッチでアジア勢に敗れるのは史上初めて(PK戦負けは記録上、引き分け扱い)。2位で16強に残ったものの、ルイスエンリケ監督は「敗北は祝わない」と厳しい顔つきだった。

続きを表示

2022年12月3日のニュース