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試合巧者のクロアチア 優勝候補ベルギー敗退追い込んだ2位突破 日本代表とW杯3度目の激突

[ 2022年12月3日 05:05 ]

FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会1次リーグF組   クロアチア0-0ベルギー ( 2022年12月1日    アハマド・ビン・アリ競技場 )

<クロアチア・ベルギー>決勝トーナメント進出を決めてガッツポーズするモドリッチ(AP)
Photo By AP

 1次リーグF組は1日に最終戦が行われ、ベルギーと0―0で引き分けた前回準優勝のクロアチアが2位になり、決勝トーナメント1回戦で日本と対戦が決まった。前回3位のFIFAランキング2位ベルギーは敗退。モロッコはカナダを2―1で下し86年大会以来36年ぶりの1次リーグ突破を1位で決めた。

 ベルギーとの死闘を終え、クロアチアのモドリッチは仰向けに倒れ込んだ。直接対決を落とせば敗退の状況で猛攻をしのいだ。前回準優勝した際に大会MVPに輝いた自身を筆頭に、選手個々の技術は高いが、いざとなればこの日のように体を張って泥くさくプレー。試合終了時に相手が未確定だった決勝トーナメント1回戦を見据え「どこが来てもクロアチアは難しい相手になるだろう」と自信をみなぎらせた。

 Rマドリードで欧州チャンピオンズリーグで優勝5回を経験してきた司令塔。試合の流れを読んで柔軟にプレーを使い分け、開始から6秒で意表を突くロングパスを前線に通してペリシッチのシュートにつなげた。激しいプレスにも動じることなくボールをキープして周囲につなぎ、時には自らマークを引きつけて仲間を生かすスペースを捻出。結果は0―0で後半は防戦に回ったが、37歳にして健在ぶりを見せつけた。

 課題だったFWはクラマリッチがカナダとの第2戦で2得点。センターバックには20歳のグバルディオルが急成長して最終ラインの安定感が増している。

 試合翌日にはダリッチ監督が会見。日本との対戦決定を受け「大会前に決勝トーナメントの相手を選べたら、日本と言う人もいたかもしれない。でも、ドイツとスペインに勝ったのを見れば、どれだけの難敵であるかが分かるだろう」と敬意を示した。試合の鍵には「規律と我慢強さ」を挙げ「手ごわい相手になる」と指摘。前回準優勝からメンバーは大幅に入れ替わったが、衰えを見せない大黒柱モドリッチを軸に、警戒心を強める指揮官が準備を進めれば、日本にとって難しい相手となることは間違いない。

 ≪クロアチア戦VTR≫▽97年6月8日 キリン杯で対戦。MF平野孝が先制しFW三浦知良が2得点。後半44分のMF森島寛晃のゴールで振り切り4―3で勝利。
 ▽98年6月20日 W杯フランス大会1次Lで対戦。後半32分、FWスーケルにゴールを許し0―1で敗戦。1次L2敗目となり、決勝T進出が絶望的となった。
 ▽06年6月18日 W杯ドイツ大会1次Lで対戦。前半22分、PKを与えるもGK川口能活がスーパーセーブ。後半もピンチを再三しのいで0―0で引き分け、決勝T進出に望みをつなぐ勝ち点1を獲得した。

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2022年12月3日のニュース