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ピッチに釘、宿泊ホテルで緊急工事、夜中に電話、無言ノック…アウェーの洗礼も勝負のうち

[ 2022年3月24日 08:00 ]

<サッカー日本代表練習>ボール回しをする久保(右から3人目)と三笘(同4人目)=撮影・小海途 良幹
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 【大西純一の真相・深層】W杯アジア最終予選のオーストラリア戦が24日にアウエーで行われる。勝てば7大会連続の本大会出場が決まる。

 大事な一戦だが、既に戦いは始まっている。日本代表はすでにオーストラリアに乗り込んでいるが、試合会場は20日にラグビーの試合が行われてピッチが荒れている。おまけに試合当日は雨の予報で、ピッチコンディションがさらに悪くなる可能性がある。だが、それも含めてサッカーの国際試合だ。

 ピッチが荒れているぐらいならいい方。93年のW杯米国大会予選では、練習場に着くと、芝の上に釘が散乱していたことがあった。現地の関係者は「きのう、運動会が行われて、まだ後片付けができていなかった」と説明したというが、意図的にやったとしか考えられない。

 96年アトランタ五輪予選では、試合前日に宿泊したホテルで「緊急工事」が行われて一晩中、パイプを叩く音がして睡眠が妨げられた。日本代表の泊まるホテルで夜中に、部屋に館内電話がかかってきたり、部屋をノックされて起こされることは何度もあった。練習場が直前に変更になり、バスで1時間もかかるところまで行かされるなど、嫌がらせをされたことは何度もある。アウェーで何が起こるかわからないことは、選手やスタッフは何度も経験していることだ。

 長距離移動して戦うのもアジアでは避けられないこと。それを勝敗の言い訳にはできないことも、選手やスタッフはみんなよく知っている。その中で勝ち抜くから価値がある。経験を積んでいる今の日本代表なら、それほど問題はないと思う。
 

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