藤井王将「先手神話」途切れるも“サバサバ” まさかの詰み逃し「一瞬チャンスはありましたが…仕方ない」

[ 2023年3月6日 04:57 ]

渡辺棋王(手前)に敗れ、対局を振り返る藤井王将(代表撮影)
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 将棋の第48期棋王戦5番勝負は5日、新潟市の新潟グランドホテルで第3局を行い、後手の渡辺明棋王(38)=名人との2冠=が挑戦者・藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=を174手で下し、シリーズ成績を1勝2敗とした。第4局は19日に栃木県日光市で予定されている

 敗れた藤井は、むしろサバサバとした表情で対局を振り返った。「一瞬チャンスはありましたが、全体的には苦しい将棋。(敗戦は)仕方ないと思います」。一瞬のチャンスとは最終盤に突然出現した15手詰めのシーン。ところがこの2手後、渡辺の王頭に歩を打ち込む筋を逃してしまい、攻守があっという間に入れ替わった。

 昨年6月22日のA級順位戦(対佐藤康光九段)以来、8カ月以上続いていた先手番での連勝記録も28(未放映のテレビ対局除く)で終止符が打たれ、「先手神話」もついに途切れた。勝てば史上最年少6冠の栄誉を得たが、その快挙も持ち越しに。「(第4局は)また切り替えて、いい状態でできるようにしたい」。感想戦では勝利時以上に口数が多く、時に笑みもこぼれた。精神的ダメージは最小限に抑えたようだ。

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