中川知香 風俗嬢役に共感の声 夢は「小料理屋さん」

[ 2023年2月24日 09:00 ]

笑顔を見せる中川知香
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 【牧 元一の孤人焦点】テレビ東京系のドラマ「来世ではちゃんとします」シリーズにレギュラー出演している俳優の中川知香(29)がインタビューに応じ、「友だちに『めっちゃ分かる!』と共感してもらっています」と明かした。

 ドラマは「グランドジャンプ」で連載中の漫画を原作とするラブエロコメディー。中川は2020年放送のシーズン1から、私生活と仕事場での裏表に妙味がある登場人物・心ちゃんを演じている。

 心ちゃんの職業はソープ嬢。役作りをする上で全く予備知識がなかった。

 「実際の職場を見学できなかったので、男性のマネジャーさんに『行ったことありますよね?どんな感じですか?』と聞きました。なかなか教えてくれなかったんですけど、部屋の写真を探してくれて『こんな感じ』と見せてくれたので、その情報を頭にインプットしました」

 接客の場面に関しては撮影現場で元人気風俗嬢のアドバイスを受けた。

 「細かいことを教えてもらいました。いちばん驚いたのは、お客さんからプレゼントをもらう時はお客さんの目線の下にいなくちゃいけないという話でした。その人は必ず、しゃがんでもらっていたそうです。それを撮影で取り入れたら、床が堅かったので、何回も繰り返しているうちに膝があざだらけになってしまって、撮影後に監督から『頑張ってくれたんだね…』とねぎらわれました。あとは、男性の体に触れる時、腕や肩じゃなく、首の後ろ側を触れると相手はドキッとするという話を聞いたので、それもベッドシーンの時に何回か使いました」

 珍しい役柄だけに視聴者の反響は大きかった。

 「私の友だちが働いているキャバクラの子たちも見てくれて、話題にしてくれているそうです。放送される前は『そんなわけないじゃん』という意見が来ると思っていたんですけど、共感してもらっているようなので、とてもうれしいです。母は明るい人なので『心ちゃん、かわいいね』と言ってくれます。父にはこのドラマのことを伝えていないので、たぶん見ていないと思います。私は以前はどちらかと言うと真面目な役が多かったんですけど、心ちゃんを演じてから、裏のある人の役をいただけるようになったので、うれしいです」

 放送中のシーズン3(水曜深夜0・30)の第6話(2月8日放送)では、エピソード「心ちゃんの心の闇」として、仕事場での熱心な姿とは裏腹の私生活での怠惰な姿が描かれ、「明日、地球が爆発したらいいのに」という過激なセリフも漏らした。

 「私は『地球が爆発したらいいのに』とまでは思いませんけど、休みの時はずっと家で寝ていたりするので、理解できる部分はあります。同じような仕事をされている方々に分かってもらえるように、リアル感を意識して演じました」

 芸能界入りのきっかけは2015年の「ミス・ワールド」日本代表、世界大会出場。16年に同じ所属事務所「オスカープロモーション」の田中道子らとともに「女優宣言お披露目記者発表会」を行い、ドラマ「就活家族~きっと、うまくいく~」「越路吹雪物語」などにレギュラー出演してきた。

 「元々はモデルをやりたかったので、事務所から最初に『演技もできるように』と言われた時は複雑な気持ちでした。私は一人でいると、めちゃめちゃネガティブになるタイプなので、撮影後は必ず『うまくできなかった…』と後悔して、放送日までモヤモヤが続きます。でも、撮影している時は楽しくて、特に、今回のように癖のある役を演じている時はとても楽しいです」

 実は俳優業以外でも夢を抱いている。

 「自分で小料理屋さんを出したいんです。元々、料理が好きで、スポーツフードスペシャリストの資格も持っています。お酒も好きなので、自宅では、おつまみ系の料理を作ることが多いです。1人でできるような、こぢんまりとした店が良くて、どこか良い場所はないかと物件の情報を見たりもしますけど、都心では難しそうなので、少し離れたところでやるのもいいかもしれません」

 小料理屋を営む俳優は異色。実現すれば話題になるだろうし、店を運営する体験が芝居にも生かされるに違いない。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。

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