【ブルーリボン賞・主演男優賞】二宮和也 声をつぶして役作り 再び岡田准一に続き「凄いことやったと…」

[ 2023年2月24日 05:00 ]

ブルーリボン賞・主演男優賞に選ばれ笑顔を見せる二宮和也(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ

 東京映画記者会(スポーツニッポン新聞社など在京7紙の映画記者で構成)が選ぶ「第65回ブルーリボン賞」(22年度)の各賞が23日、決定した。主演賞は男優が「ラーゲリより愛を込めて」で迫真の演技を見せた嵐の二宮和也(39)、女優は「PLAN75」の倍賞千恵子(81)が選ばれた。81歳での受賞は、俳優対象の全部門を通じ史上最高齢の快挙となった。

 初のブルーリボン賞受賞。「一つの合格点を頂いた感じ」と喜んだ。過去には芝居を高評価した倉本聰氏から「俺がブルーリボン賞やるよ」と“青いリボン”をもらっており「実は2回目なんです」といたずらっぽく笑った。

 「ラーゲリ…」は第2次世界大戦後のシベリア抑留を、実在の人物を通じて描いた。咽頭がんに侵された様子を表現するために声をつぶすなど、身を削って役作りした。

 公開前にロシアのウクライナ侵攻が起こった。「忘れないために描いたものがタイムリーになり無力さを感じた」。祖父もシベリア抑留経験者。「伝えることで復活する記憶もあるので、忘れていた記憶を呼び起こす物になり得る」と前を向いた。

 「TANG」では主人公のほか、VFX(視覚効果)技術を用いて相棒のロボットも演じた。「技術のレベルの高さに驚いた。今後の可能性が見えました」と振り返った。

 昨年の岡田准一(42)に続く主演男優賞。日本アカデミー賞最優秀主演男優賞も岡田の翌年に受賞し「岡田君にはどんどん賞を獲ってもらいたい」とジョーク。2021年に亡くなったジャニーズ事務所名誉会長のメリー藤島さんからは当時「同じ事務所から連続で同じ賞を獲るのはなかなか疑われるが、そんなことはない。あんた本当に凄いことをやったんだよ」と声をかけられた。「まさに同じことが起きた。こういうときぐらい凄いことをやったと思っていいのかなと思う」とかみしめる。「今後もとにかく面白そうな作品に参加していきたい」と、役者として攻め続けていくことを誓った。 (糸賀 日向子)

続きを表示

この記事のフォト

2023年2月24日のニュース