山口達也元メンバーの酒気帯び運転 弁護士はこう見る「取り締まりのアピール、見せしめ」「妥当な捜査」

[ 2020年9月26日 05:30 ]

山口元メンバーへの警察、検察の対応
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 道交法違反(酒気帯び運転)容疑で22日に警視庁に現行犯逮捕され、24日夜に釈放されたTOKIOの山口達也元メンバー(48)が「酒が残っていると思わなかった」と供述を一転させていることが25日、分かった。逮捕当初は「酒が残っている自覚はあった」としていた。

▼三輪記子弁護士 酒気帯び運転で被害は物損のみ。これで勾留請求、自宅の捜索はやり過ぎだ。罪証隠滅の恐れがなく、本人が逃亡する恐れもほぼないことから、必要性が感じられない。飲酒運転事案を厳重に取り締まっていることをアピール、もしくは見せしめのように感じる。

 飲酒運転はあってはならない違法行為だが、比較的軽微な犯罪で勾留まで行うのは他の事案とのバランスがとれない。山口さんは否認に転じたことから勾留請求、家宅捜索をされたとも報じられており、まさしく自白を取るための「人質司法」。パフォーマンスばかりで内容が伴っていない捜査をしていたら警察、検察への信用は失われる。

 ▼若狭勝弁護士(元東京地検特捜部副部長)勾留請求や家宅捜索が行き過ぎとの声もあるが、そうは思わない。山口さんには、飲酒した末に強制わいせつ容疑で書類送検(のち起訴猶予)された過去があるし、無免許運転の道路交通法違反(不起訴処分)を犯したこともある。今回の飲酒運転を巡っても供述の一部に変化があるというし、妥当な捜査ではないか。元アイドルが相手なので、結果的に飲酒運転に厳しい姿勢を見せるアピールになるかもしれないが、検察がそれを理由に捜査手法を変えることはない。検察も暇ではない。わざわざ不必要な手間は掛けない。

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