下北沢“演劇の聖地”本多劇場6・1営業再開!近藤芳正、井上小百合ら無観客1人芝居を1週間有料生配信

[ 2020年5月20日 19:00 ]

6月1日に営業を再開する“演劇の聖地”下北沢・本多劇場
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 「演劇の街」として知られる東京・下北沢にある“聖地”本多劇場が6月1日に営業を再開することが20日、分かった。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、4月7日に休館して以来、約2カ月ぶり。近藤芳正(58)入江雅人(57)小林顕作(49)柄本時生(30)元乃木坂46・井上小百合(25)ら日替わりキャストによる無観客1人芝居「DISTANCE」を6月1~7日、有料生配信。劇場における演劇再開の第一歩として注目される。

 脚本家・演出家の川尻恵太氏と御笠ノ忠次氏が発起人。社会情勢も踏まえ、安全を最優先にし、段階的に劇場再開を進めるプロジェクトの第1弾。今月25日に演目・タイムテーブル・全キャストを発表。チケットは前売・当日2500円(税込み)。27日正午からイープラスで発売される。

 ここには昔、劇場があった――。荒廃した劇場に、清掃員がいる。彼らは「演劇」が上演されていた劇場を懐かしみ、今は機能を停止している全国の劇場を掃除して回っている。この日やってきたのは、下北沢・本多劇場。昔はたくさんの演劇が行われていたらしい。ふと、清掃員が日記を拾い上げる。そこには、人と人とが距離をとらなければいけなかった時代の、それでも演劇を続けた人々の記録がつづられていた…というストーリー。

 川尻氏と御笠ノ氏がストーリーテラーとなり、物語を進行。出演は井上小百合、入江雅人、伊礼彼方、柄本時生、小沢道成、小林顕作、近藤芳正、清水宏、永島敬三(五十音順)。下北沢や1人芝居に縁のあるメンバーが集結した。メインキャストは各回1人のみ、そのステージのみの出演。各日の上演時間は40~50分程度を予定。

 「キャスト、スタッフ共に、ソーシャルディスタンスを確保した状態で上演いたします」「キャスト、スタッフ共に、制作期間から本番日にかけて毎日検温し、制作者による管理を行っています」「キャストは本番時間外、スタッフは常時マスクを着用いたします」「開演直前まで、及び終演直後から屋外に通じる会場扉・玄関を開放し、大規模な換気を行います。また、並行して外気導入での空調による場内換気を行います」「開演前、及び終演後には舞台上の消毒作業を行います」「場内は建築物環境衛生基準により相対湿度を40~70%に保つようにしています」「劇場内や附帯施設等で手を触れやすい箇所、扉、手すり、自動販売機につきましては毎日定期的に、除菌用アルコール等による拭き掃除を実施いたします」と安全対策も徹底される。

 本多劇場グループ総支配人の本多愼一郎氏は「人が集まってこそ劇場です。劇場は舞台で創り上げた作品をお客さまにお届けする場所です。劇場としてできることは何なのか。安全を第一としつつ、わずかでも着実に、一歩ずつ。今できることをやりながら私たちは前に進みたいと思います。6月1日から本多劇場グループは劇場を再開していきます。休館期間中、皆さまに舞台を見ていただきたいという思いで準備をしてきました。多くの方にご協力を頂き、本多劇場グループPRESENTSとしてでき得る限りの安全対策をし、最初は少人数から。本多劇場の無観客生配信を皮切りに色々な演目を上演して参ります」とコメントした。

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2020年5月20日のニュース