第16回ゴールドコンサート本戦開催 グランプリに笙YUUさん

[ 2019年10月17日 08:45 ]

グランプリを受賞した笙YUUさん=右(撮影・川津貴信)
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 障がいをもつミュージシャンの音楽コンテスト「第16回ゴールドコンサート」(主催・NPO法人日本バリアフリー協会)本戦が14日、東京国際フォーラムで行われ、楽曲「令和の煌」を演奏した笙YUU(しょうゆう)さん(宮城、障がい=知的・発達・内部)がグランプリに輝いた。

 仙台市出身の笙YUUさんは幼少時から雅楽に引かれ、13歳で「笙」を手にした。ウィリアムズ症候群という障がいを、音楽の分野に特化する才能に開花させ「こころあたたかくなる笙の音を世界へ」の思いを胸に、雅楽曲のほか、自作曲、クラシックからジャズまで演奏し、笙の音を届ける活動を行っている。同コンサートは楽曲賞を受賞した第13回大会に続き、2回目の出場で「東北の皆さんの応援もあり、グランプリを受賞することができました」と、受賞の喜びと共に、感謝の気持ちを伝えた。

 審査委員長を務めた音楽評論家・作詞家の湯川れい子氏は「笙という、かつて単音で聴いたことのなかった楽器で、見事なメロディーを聴かせていただきました。まだまだ伸びしろのある作曲家であり演奏家で、きっと新しい世界をつくっていけるアーティストだと思います。世界をビックリさせてあげてください」と、笙YUUさんのグランプリ受賞の理由を総評した。

 最後に、笙YUUさんに今後の活動について聞いてみると「この笙の音色を世界中にもっともっと広めたい。まずはフランスとかに行って演奏してみたい」と、満面の笑みで意気込みを話した。

 なお、国内のほか、台湾、フィンランド、韓国(※台風影響で欠場)から11組のミュージシャンが出場した。

 今大会の受賞結果は次のとおり。

 【グランプリ】
 笙YUUさん

 【楽曲賞】
 盲目のシンガーソングライターharu.さん(京都、障がい=視覚)、楽曲「素粒子」
 栗山 龍太さん(神奈川、障がい=視覚)、楽曲「リアルビクトリー」

 【審査員特別賞】
 張哲瑞(チョウ・テッスイ)さん(台湾、障がい=視覚)、楽曲「張哲瑞」

 【観客賞】
 若渚(わかな)さん(愛知、障がい=視覚)、楽曲「空」

 【インターネット投票】
 1位 張哲瑞さん 「張哲瑞」
 2位 Harmony With Youさん(大阪、障がい=視覚、その他)、楽曲「FOREVER LOVE」
 3位 神響(しんきょう)さん(沖縄、障がい=視覚・精神、内部)、楽曲「話すだけで」

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