楽天ドラ1・荘司 初勝利より先に!初お立ち台 両親の前で気迫9回2失点 延長12回劇勝呼んだ

[ 2023年5月29日 05:20 ]

パ・リーグ   楽天3-2日本ハム ( 2023年5月28日    楽天モバイル )

<楽・日>お立ち台に上がる荘司(左)とサヨナラ打の岡島(撮影・篠原 岳夫)
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 鬼神と化した。楽天のドラフト1位・荘司がプロ入り後初めて9回のマウンドに上がった。「声援のおかげで持っている以上の力を出せた」。福田光、松本剛、野村と3者連続で空振り三振を奪うと、大歓声をかき消すほどの雄叫びを上げて感情を爆発させた。

 8回を終えて97球。1点ビハインドの状況でも「9回まで投げるプランで力を残していた。最後はふり絞りました」。最後の野村への5球目でこの日最速タイの152キロを計測し、6球目は「どこに投げても打たれないかなという気持ちだった」とこん身のフォークで締めくくった。

 気迫は打線にも乗り移った。直後の攻撃で同点に追いつくと延長12回でサヨナラ勝ち。プロ初勝利は5度目の先発でもお預けとなったが、石井監督も「(荘司を)勝たせることはできなかったが、荘司が勝たせてくれた」と称賛。試合後は殊勲打の岡島とともに初めてお立ち台に上がった。

 客席では父・聡さん(59)と母・裕子さん(54)がヒーローインタビューを見守っていた。「初勝利に等しいぐらいの投球を見せてくれて、本当に感動しました。9回の投球は鳥肌が立ちました」と聡さん。登板前には両親と「今回は長い回を投げたい」と約束しており、有言実行の快投だった。「次は勝ってまた(お立ち台に)上がれれば」。待望の初勝利はすぐそこまで近づいている。(重光 晋太郎)

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