ソフトB“勇者”牧原大&近藤 “令和のモンスター”朗希から意地の2点 さあ30日からはドラゴン退治だ

[ 2023年5月29日 06:01 ]

パ・リーグ   ソフトバンク5―9ロッテ ( 2023年5月28日    ペイペイD )

<ソ・ロ>4回、適時三塁打を放つ牧原大。投手・佐々木朗(撮影・岡田 丈靖)
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 WBCコンビで“令和のモンスター”から意地の2点だ。ソフトバンクは28日、首位・ロッテ戦(ペイペイドーム)で、今季2試合12回で無得点だった佐々木朗から、4回に牧原大成内野手(30)の適時三塁打と近藤健介外野手(29)の犠飛で一時は1点差に迫る2点をもぎ取った。ただ、投手陣が今季ワースト12四死球と乱調で、ゲーム差は2・5差に広がった。30日から始まる中日との交流戦で逆襲を図る。

 0―3の4回の攻撃中。「テテテテ、テッテッテー」とペイペイドーム内に2度、レベルが上がったことを知らせる聞き慣れたゲームのBGMが響いた。5月5日以来の“令和のモンスター”こと佐々木朗と再戦。口火を切ったのは中村晃だ。

 「直球を待ってバットに反応で当てて。たまたま甘くくればの感じ。(球種を)判断し何とかするしかない」

 まさに会心の一撃だ。4回先頭で6球粘った後のフォークを叩き遊ゴロ内野安打。勇者となって3回で完全を止めると“侍”こと牧原大が続いた。同無死一塁で2球連続フォークを空振り後、中高めフォークを捉え右越え適時三塁打。「失投はないので思い切ってスイングすることを消さず打席に入った」。コマンドに“強振”を選ぶと同じく侍の多彩な仕事人、近藤が期待に応えた。同無死三塁でファウル後の162キロ直球を左犠飛。牧原大が快走して、本塁に生還した。今季3度目の対戦で初得点「2」をボードに刻んだ。

 この日は「ドラゴンクエストウォーク」とパ・リーグ6球団のコラボ試合初戦だった。ドラクエ世界と化した現世界を自らが主人公となって歩き、冒険を進めるスマホアプリだが、試合の選手は打って走ってモンスターを攻略した。

 令和のモンスター攻略者は数少ない。その一人が牧原大だ。2月25日の侍ジャパンとの練習試合。試合開始直後の初球161キロを遊ゴロ内野安打。チーム唯一の安打者は侍ジャパンに追加招集され世界一の侍となった。前々回の4月21日にも中前打。「早め早めに割り切って打つ」と先手必勝が武器だ。

 令和の怪物に対し、チームは前回5日は5回無安打12三振。前々回4月21日は7回3安打8三振でいずれも無得点だったが、この日は降板する6回まで2得点を刻み、一矢報いた。4回の攻撃前。鷹戦士たちはベンチ前で円陣を組んだ。「(打者)一巡してファーストストライクを打ちに行こう」と積極性を促した指揮官・藤本監督も4回の攻撃を称えた。「あれで“よし!(いける)”となった。いい投手のいい球は打ち返せんが、牧原、近藤は本当に良かった」。30日からは交流戦で中日と対戦。伝説上の生物とされるドラゴンが立ちはだかる。再び攻略法を練り逆襲スイッチを入れる。(井上 満夫)

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