阪神・ミエちゃん 感謝の“ギャルピース” 大山からのプレゼントで甲子園&G戦初アーチ「いい球打てた」

[ 2023年5月29日 07:00 ]

セ・リーグ   阪神4―1巨人 ( 2023年5月28日    甲子園 )

<神・巨>4回、先制弾を放ったミエセスがポーズをする(撮影・岸 良祐)
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 沈黙を切り裂く弾丸を左翼席へと突き刺した。阪神2安打、巨人1安打と、両軍の打撃陣が鳴りを潜めて迎えた4回2死無走者。3試合ぶりの先発に奮起した阪神・ミエセスが、松井から甲子園初アーチとなる3号先制ソロを放った。

 「相手の一番いい球を打てた。落ち着いて、しっかりと、ゆっくり待って“いいコース”だと思って打った」

 生還後には聖地で初めて“ギャルピース”を披露。巨人戦初出場で本塁打を記録した球団助っ人は19年のソラーテ以来のオマケ付きだ。これでミエちゃんが一発を放てば3戦全勝、さらに先制した試合は14連勝。新・不敗神話の誕生だ。

 森下と出番を分け合う日々が続く中でも、決して気持ちを切ることはない。試合前練習でも筒井外野守備走塁コーチと懸命に守備の練習を行い、虎視たんたんと出場機会を待つ。そんなマジメな助っ人だからこそ、仲間もそっと救いの手を差し伸べてくれる。

 25日のヤクルト戦(神宮)の試合前練習中、スイングに納得がいかない表情を浮かべていると、一人の選手が「これを使ってみたら」とバットを差し出した。助け舟の主は大山だ。M砲は「練習でバットを使わせてもらったら、それがいい感じだった。好きなバット。試合でも使っていい、とプレゼントしてくれた」と振り返る。効果はてきめんだった。同戦の7回に左中間へ2号同点ソロを放ち、2試合空いて、再びここぞの一発。どちらも白星へ直結した。まぶしい“ギャルピース”は、大山にささげる感謝の印でもあった。

 「ファンの熱い声援の中で、元気をもらったり、祝福を受けたりしたことを、すごくうれしく思う」

 破竹の勢いを保ったまま交流戦へと突入する。「しっかりといつも通り、一戦一戦全力で戦うだけ」。新たな“相棒”を手に、ミエセスがパ・リーグの名だたる剛腕たちに襲いかかる。(八木 勇磨)

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