【ソフトB・野村勇、語る】カネになる球を打つ!城島塾で授かった金言胸に「相手の“しまった”を確実に」

[ 2023年2月16日 06:31 ]

「もうはやってないですよ(笑)」と言いながらもリクエストに答え笑顔で“いさみちゃんピース”を披露する野村勇(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクの宮崎春季キャンプは、16日からは競争が本格化する第4クールに入る。休日インタビュー第3回は昨季1年目で球団新人タイ記録の10本塁打を放ち、走攻守でハイスペックな活躍を見せた野村勇内野手(26)。12日まで城島健司会長付特別アドバイザー(46)に密着指導を受け「金になる球を打て」と2年目の飛躍へ“金言をもらった。

 ――キャンプインから髪色含めとにかく明るい。何か変化か。

 「あ、分かりますか? 人生初めて髪を染めてみました! ずっと丸刈り頭で社会人では黒髪。父親は、パーマかけてますけど」

 ――2月3~12日のアーリーワークでは“城島塾”へ入門。第3クールから紅白戦もスタート。打撃の変化は感じているか。

 「絶賛、試行錯誤中です! 城島さんに分かりやすく教えていただき、納得してできている。あとは何とかものにできるように。今までと考え方が逆だったのもあって難しかった。城島さんにも“練習でいろいろ意識して考えて試合は対ピッチャーだけだ”と言われています」

 ――心に残った言葉はあったのか。

 「投手は基本は外角へ投げる。そこには意図があると。意図のある球を打ち返すのはなかなか難しい。外に投げたかったけど、抜けて内にいった。その意図していない弱い球を打てと。これが一番、金になる。それじゃないと金は稼げん。金を稼ぎたかったら甘いところ、相手の“しまった”を確実に打てと。それが一番金になる。この話ですかね」

 ――凄い形をしたふくらはぎで昨季10盗塁など、度胸抜群な走塁も魅力だ。

 「社会人の時から緊迫した場面でずっと走ってきた。野村(勇)のアウトは仕方ないと。プロでも松田(宣浩、現巨人)さんたちに代走なら“行けー(走れ)”と言われました。他にも足の速い代走はいるけど、僕が代走ならば走っていいんだなと。最善を尽くし、いいスタートを切るだけ。アウトなったら、どうしようとかがないです」

 ――守りでも強肩を武器に遊撃を守る。先輩でライバルでもある今宮の存在とは。

 「守備をずっと見て、聞いて、学んでいます。凄すぎて。今宮さんは丁寧に教えてくれます。うまくなっている気がします。一緒にノックを受けているだけなんですけどね。肩は中学時代から強かったんです」

 ――走攻守とも抜群。活躍次第で将来の侍ジャパン入りも見えるが、日本代表への思いは?

 「(WBCは)たまにしか、見ていなかった。自分がプレーする方がいいので、野球自体を見てこなかった。でも、代表には入ってみたい。今まで身体能力だけでやってきた。あとは野球をもっとうまくなって、頑張りたいです」

 ――神戸市の実家で白文鳥「チュンチュン」を飼育している愛鳥家。お元気ですか?

 「チュンチュンだけでなく僕が知らないところで新しく犬も猫もいてにぎやかになっています。猫アレルギーなんで家(実家)に帰れないんです」

 ――3月31日の開幕ロッテ戦(ペイペイドーム)に向けた意気込みを、最後に。

 「開幕スタメンを獲りたい。(位置は)どこでもいいです。どこかが空けば獲る。でも、どのポジションもぎゅうぎゅうですねー」

 ▼城島健司会長付特別アドバイザー 自分の話を聞いて選手としてターニングポイントとなればいいなとアドバイスしました。いい打者は簡単な球を簡単な方向に打つのが一番、結果が出ると。そこから話しました。野村勇には井口(資仁)さんのイメージがある。一緒にやってスターになる過程を見てきた。そうなってくれないかと思ってます。身体の強さ、足の速さ、肩の強さ、打球の飛距離、ポテンシャルは十分でのみ込みも早い。分厚い戦力になると期待しています。

 ◇野村 勇(のむら・いさみ)1996年(平8)12月1日生まれ、兵庫県出身の26歳。垂水ファイターズで野球を始め、中学は神戸須磨クラブ所属。藤井学園寒川(香川)から拓大を経て、19年にNTT西日本に入社。21年の都市対抗ではエイジェックとの1回戦でサヨナラ打を含む2安打と活躍。21年ドラフト4位。1メートル75、83キロ。右投げ右打ち。

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