阪神・佐藤輝 アレに最強5番あり!岡田監督の理想体現4打点「やっぱり打点というかな、おーん」

[ 2023年2月16日 05:45 ]

練習試合   阪神16-1楽天 ( 2023年2月15日    沖縄・金武 )

<楽・神>2回、2点適時打を放ち笑顔の佐藤輝(撮影・大森 寛明)
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 阪神の佐藤輝明内野手(23)が15日、今キャンプ初の対外試合となる楽天との練習試合(金武)で、4打数3安打4打点の大暴れをした。岡田彰布新監督(65)によって5番を託されることが濃厚な今季。その新打順でいきなり自己初の3打席連続適時打を放った。日本一になった1985年にも、直近最後のリーグ制覇の05年にも存在した“最強の5番”へ向けて、好スタートを切った。

 23年初の対外試合で、5番佐藤輝がいきなり機能した。初回1死二塁での適時二塁打でスイッチが入り、2回の2点中前打で波に乗り、3回の適時二塁打でまた沖縄の野球ファンを沸かせて4打点の荒稼ぎ。今季のラッキーカラー、黄色のエルボーガードもよく映えた。兵庫県から応援に駆けつけた家族の前で、公式戦でもマークしたことがない3打席連続適時打を放った。

 「結果が出たのは良かったが、もうちょっと内容を良くしたい」

 芯を外した打席があったことを課題に挙げながらも、ライナー性の打球を打っているのは、形ができている証拠だ。9日のシート打撃で西純から本塁打を放ったように、バットを寝かし気味に構える23年型打法が体になじみつつある。それでも、満足せず、「(状態は)別に悪くない。芯で捉えれば、ヒットになる確率が高まると思うので、もうちょっと頑張りたい」と控えめに喜んだ。

 昨季、2軍で11勝を挙げた楽天の先発右腕・高田孝と、育成左腕の佐藤を捉えた。1軍実績がない相手とはいえ、タイプが異なる投手を捉え、岡田監督も及第点を与えた。「ランナーが多い場面の打順を打つと思うからな。右左関係なしに打たなあかんから」。3番ノイジー、4番大山、5番佐藤輝が中軸の基本線。特に和製大砲の2人には、打点で競うことを求める。

 「甲子園でホームランの数は難しいから。大山、佐藤輝には前から言うてあるけど、やっぱり打点というかな、おーん。そういうのが2人で刺激になると思うから」

 アレ(優勝)の実現には、5番が特にカギとなる。Vの歴史をひもとくと、“最強5番”の存在が目立つ。日本一になった85年は、3番バースが3冠王に輝きながら、若かりし頃の岡田監督が101打点を挙げた。自身が指揮を執った05年は今岡がプロ野球歴代3位の147打点。走者を還す5番がいれば、勝利に直結するのだ。

 佐藤輝は新人の21年に5番で37試合に出場した。打率・246、8本塁打で、打点は18にとどまった。昨季は1試合もなかった5番の役割を「しっかりランナーを還せるようにやっていきたい」と心得る。目標は100打点超え。クリアすれば、18年ぶりの栄冠へ近づく。(倉世古 洋平)

 ○…佐藤輝(神)の3打席連続打点は過去シーズン中に2度あり、21年8月17日DeNA戦の第1打席から適時打(1)→本塁打(1)→本塁打(1)と、22年6月22日広島戦の第3打席から内野ゴロ(1)→適時打(1)→適時打(1)で記録(丸数字は打点)。3打席連続適時打で記録したのはシーズン前の練習試合、オープン戦を含めて今回が初めて。

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