ロッテ・朗希 160キロでヤクルト・村上斬り「結果として抑えられて良かった」 4者連続含む2回5K

[ 2023年2月16日 05:25 ]

練習試合   ロッテ6-4ヤクルト ( 2023年2月15日    糸満 )

<ロ・ヤ>2回、先頭の村上から三振を奪う佐々木朗(撮影・長久保 豊)
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 3月のWBCに出場するロッテ・佐々木朗希投手(21)が15日、ヤクルトとの練習試合(糸満)に先発。2回1安打無失点、4者連続を含む5奪三振と完璧な仕上がりを見せた。侍ジャパンで同僚となるヤクルト・村上宗隆内野手(23)との侍対決では、この日の最速160キロで空振り三振。WBC使用球での制球も問題なく、万全の状態であす17日から宮崎強化合宿に臨む。

 糸満の空にうなり声が響いた。「ウオッ!」。佐々木朗の1ボール2ストライクからの4球目。昨季、プロ野球界を震撼(しんかん)させた「村神様」の膝元へ、白球がグンッと伸びる。160キロ。村上のバットは空を切った。

 「最後はいいところにいってくれました。しっかりあそこのラインに投げられてよかった」

 17日からの侍ジャパン強化合宿を控え、今季初の実戦登板。圧巻だった。初回先頭の丸山和から3者連続三振。3人目の内山への3球目は、この日最速の160キロをマークした。最大の注目は2回先頭の村上との侍対決。初球、159キロ直球はボールも、フォーク2球で追い込むと、この日2度目の大台160キロで空振り三振を奪い、4者連続三振となった。これまで21年交流戦でプロ初被弾、22年球宴では161キロを中前打など通算3打数2安打1四球。「練習試合とはいえ、本塁打は打たれたくなかったので、結果として抑えられて良かったなとは思います」と雪辱に手応えを口にした。

 初出場のWBCへ進化を遂げている。この日は「左打者にフォーク、右打者にスライダーを軸として投げる」がテーマ。全29球のうち、昨季全投球の5.3%のスライダーを2人の右打者に5球投じ、侍メンバーの中村から空振り三振も奪った。滑りやすいとされるWBC使用球でも、抜け球はほぼなし。「最初は力が入ったりとかもあったが、今は普通に投げられているというか、握れている」。この日計測できた直球の平均球速は昨季の158キロに迫る157.9キロ。侍ジャパン投手コーチも務める吉井監督も「順調ですね」と笑みがこぼれた。

 宮崎合宿前の大勝負を終え「(村上は)打席で本当に大きい。凄く頼りになる。たくさん点を取ってくれると思うので、思い切って投げたい」と佐々木朗。「怪物」と「神様」が、世界一の戦いへ手を取り合う。(横市 勇)

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2023年2月16日のニュース