ソフトバンク・東浜　シンカー減らしカーブ多投レオ打線手玉　悲願CS初勝利

パCSファーストステージ第2戦   ソフトバンク8―2西武 （ 2022年10月9日    ペイペイD ）

＜ソ・西＞初回を3人で抑え周東とタッチをしながらベンチに戻る東浜（右）（撮影・中村　達也）
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　技と頭脳で西武打線を料理した。ソフトバンク先発・東浜はCS通算10試合目の登板で5回4安打1失点。節目の10年目でCS初白星を挙げ「あまり抑えているイメージもなかったので、ここで勝ちが付いて次に良い形で入れる」とようやく重圧から解放された。

　キーマンを封じ込んだ。今季11打数5安打、打率・455と打たれていた森との対決は初回2死。3球で追い込み、最後はこの日最速149キロ直球で空振り三振。2回先頭の山川には強気に内角を攻めて見逃し三振だ。同郷の本塁打王を諦め顔でベンチに引き揚げさせた。2人を無安打に抑えた右腕は「そこ（森、山川）を抑えたこと、その前に走者を出さなかったことが最少失点でいけた要因」と胸をなで下ろした。

　今季、先発では最多8度目の西武戦。ノーヒットノーランを含む3勝を挙げたが、裏を返せばそれだけの慣れもある。「配球と特長を見直した時にシンカーを待っている感じがあった」と組み立てを工夫。今季同カードのカーブ割合は4・8％。しかし、この日は一転86球中12球で、13・9％を占めた。2回2死二塁はカウント2―1から愛斗を120キロカーブで三ゴロ。打ち気を逆手に取った。

　一方、28・8％だった宝刀のシンカーは18・6％に減らし「どのカウントでもカーブを使っていこうと拓也（甲斐）と話していた中でその通りにできた。今日は拓也のリードに尽きる」。女房役と二人三脚でリーグトップ118本塁打の獅子打線を手玉に取った。

　大一番で光った経験と引き出しの多さ。次なる敵はオリックス。「試合展開を頭に入れながら、シミュレーションして1週間を過ごしたい」と東浜。心は熱く頭は冷静に次なる準備を進めていく。（福井　亮太）