ロッテ・朗希は完全無欠の投手へ 日本飛び越えメジャーの伝説上回る奪三振率16.43

[ 2022年4月11日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ6―0オリックス ( 2022年4月10日    ZOZOマリン )

<ロ・オ>完全試合達成の佐々木朗(撮影・長久保 豊)
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 今季のロッテ・佐々木朗の投球は、どの点を取ってみても大リーグ歴代のレジェンドと比較して差異のない凄味を放っている。ここまで3試合計23イニングで毎回の42奪三振。投手が1試合完投(9イニング)したと仮定した場合の平均奪三振数を表す「奪三振率(三振数×9÷投球回)」は驚異の「16・43」となっている。

 まだ3試合という段階ではあるが、プロ野球のシーズン奪三振率最高は、19年のソフトバンク・千賀の「11・33」。大リーグ挑戦前の野茂英雄が「10・99」、大谷翔平が「10・98」だった。その大リーグに目を向けても、シーズン奪三振率最高は19年のアストロズ・コール(現ヤンキース)の「13・82」。01年ランディ・ジョンソン(ダイヤモンドバックス)の「13・41」、99年ペドロ・マルティネス(レッドソックス)の「13・20」という伝説のシーズンの数字を大きく上回っている。

 この日は最速164キロで、直球の平均球速は159・8キロ。今季3試合の平均球速は159・1キロとなっている。大リーグで計測システム・スタットキャストの記録の残る17年以降、平均球速が最も速かったのは昨年のメッツ・デグロムの99・2マイル(約159・6キロ)。この日に限れば上回った。

 《昨季の大谷より“省エネ”投球数》佐々木朗は105球で19三振を奪って完全試合を達成。この試合の1イニングの平均投球数は11.7球だった。打者1人では3.9球。少ない球数で三振を奪い続けた。ちなみにエンゼルス・大谷は昨年、130回1/3、2027球を投げ156奪三振で奪三振率10.8をマークしたが、1イニングの平均投球数は15.6球。この日の佐々木朗が約4球少ない計算になる。

 《米の連続奪三振記録 シーバーら3人「10」》大リーグでの連続三振記録は10者連続で、過去3度。初めて達成したのはトム・シーバー(メッツ)で70年4月22日のパドレス戦だった。6回2死から圧巻の10者連続三振で完投し、この試合は19奪三振で当時の大リーグ最多タイ。その後しばらく間が空き、昨年フィリーズ・ノラとブルワーズ・バーンズが、ともに10者連続三振をマークした。1試合の奪三振数は延長を含まない9回では20が最多で最近では16年に当時ナショナルズのシャーザーが記録。完全試合は過去20人以上が記録し、最近では12年8月にマリナーズのヘルナンデスが成し遂げた。

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